用語名称(日本語、外国語)
チェンチ
イタリア語:Cenci
意味
イタリア・トスカーナ地方を代表するカーニバル時期の揚げ菓子です。薄く伸ばした生地を不規則に切って油で揚げ、仕上げに粉砂糖をたっぷりまぶしたシンプルな味わいの菓子。
名前の「Cenci(チェンチ)」はイタリア語で「ぼろ切れ」「端切れ」「雑巾」といった意味を持ち、生地のランダムな形や素朴な見た目から付けられた呼び名です。地域によっては「キアッキエレ(Chiacchiere)」「ブジエ(Bugie)」「ガラーニ(Galani)」「フラッペ(Frappe)」などと呼ばれ、同じような揚げ菓子がイタリア各地で親しまれています。
用語を使う場面・対象となる食品
主にイタリアのカーニバル(謝肉祭)シーズン、2月頃に作られます。家庭や菓子店で揚げたてを提供し、粉砂糖が舞う様子が祭りの雰囲気を盛り上げます。
生地は小麦粉、卵、少量の砂糖、牛乳や白ワイン、オレンジの皮やリキュールなどで練り、薄く伸ばしてジグザグやリボン状に切るのが一般的。オリーブオイルや植物油でサクッと揚げ、熱いうちに粉砂糖をまぶします。
バリエーションとして、バターを加えたり、蜂蜜をかけたりするレシピもありますが、基本は軽やかで素朴な食感が魅力。口に入れるとすぐに溶けるようなサクサク感と、控えめな甘さが特徴で、コーヒーやデザートワインと一緒に楽しむことが多いです。
この用語は、お菓子の辞典では「イタリア伝統の揚げ菓子カテゴリ」や「カーニバル菓子」の項目で登場します。
見た目の素朴さと食感のコントラストが、製菓の基本である「シンプルな材料で最大限の美味しさを引き出す」例としてよく取り上げられます。
日本ではイタリアンレストランやイベントで再現されるほか、京都の洋菓子店「cenci」などの名前にも使われ、親しみやすい響きです。
チェンチは、材料費が手頃で家庭でも再現しやすい点が人気の理由の一つ。油の温度を170〜180℃に保ち、生地を入れすぎないように揚げると、失敗なくサクサクに仕上がります。
カーニバル以外でも、特別な日の軽いおやつとして親しまれています。

