用語名称(日本語、外国語)
サントノーレ
外国語:Saint-Honoré
意味
サントノーレは、フランスの伝統的な菓子です。薄く伸ばしたパイ生地を土台に使い、その縁にシュー生地をリング状に絞って焼き上げます。焼き上がったシューの周囲には、小さなミニシューをカラメルでコーティングして並べ、中央部分には軽やかなクリームをたっぷり絞り出します。
全体の形が公爵の王冠を思わせる華やかな見た目が特徴で、パイ生地のサクサクした食感、カラメルのほろ苦いカリッとした歯触り、シューのもちっとした柔らかさ、そしてクリームのなめらかな口当たりが一度に楽しめます。伝統的に使われるクリームは「クレーム・ア・サントノーレ」と呼ばれ、カスタードクリームにイタリアンメレンゲを合わせて軽く仕上げたものです(別名クレーム・シブースト)。このクリームは、ミニシューの中にも詰め込まれています。
19世紀中頃、パリのサントノーレ通りにあるパティスリー「シブースト」で考案されたと言われています。名前の由来は、パンとお菓子の守護聖人である聖オノレ(Saint Honoré)にちなむという説が有力です。フランスでは特別な日やお祝いの席で登場する定番菓子として、今も根強い人気があります。
用語を使う場面・対象となる食品
この用語は、主にフランス菓子の世界で、特定のケーキ全体を指す名称として使われます。パティスリーのメニューやレシピ本、製菓の現場で「サントノーレを作ろう」と言うとき、土台のパイ、シュー生地、カラメルコーティング、専用クリームの組み合わせを前提としたお菓子を意味します。
対象となる食品は、基本的に円形のケーキ1台分ですが、ミニサイズにアレンジしたものや、フルーツをトッピングしたり、ピスタチオ・フランボワーズなどの風味を加えた現代版も見られます。
日本では高級洋菓子店やフランス菓子専門店で提供されることが多く、見た目の美しさから結婚式や記念日のデザートとして選ばれる場面も少なくありません。製菓の専門用語としては、シュー生地とパイ生地を組み合わせた「複合菓子」の代表例として紹介されることがあります。
サントノーレの魅力は、何といっても複数の食感と味わいのバランスにあります。
カラメルが冷めて固まるまでの短い時間で仕上げる必要があるため、作る過程ではタイミングが大切です。
家庭で挑戦するときは、事前に材料をすべて揃えておくと失敗が少なく済みます。
フランス本国では今も季節のイベントやパティスリーウィークでさまざまなアレンジ版が登場し、伝統を守りつつ進化を続けているお菓子です。
