用語名称(日本語、外国語)
とよ型(トヨ型)、樋型(ひがた)
英語:half-cylinder mold、gutter mold、semi-circular mold
フランス語:moule en gouttièreのような呼び方が使われる場合も
意味
とよ型とは、円柱を縦に半分に切ったような断面を持つ、溝状の流し込み型のひとつです。名前の由来は屋根の雨水を流す「樋(とい)」の形に似ていることからで、「とい」が転じて「とよ」になったと言われています。
基本的な形状は長方形の底に丸みを帯びた半円状の側面を持ち、断面が半月形やD字形になるのが特徴です。
材質はステンレス製のものが主流で、焼き菓子用や冷やし固め用に分かれます。一部の製品には足が付いていて、安定して冷蔵庫に入れやすいものもあります。また、2つの型を合わせて完全な円柱形にする「合わせとよ型」もあります。
サイズは用途によってさまざまですが、家庭用でよく見るのは長さ20〜30cm程度のもの。プロの和菓子店や洋菓子店ではより長いサイズも使われています。表面が滑らかで、焼き色が均一に出やすく、型離れが良い点が実用的です。
用語を使う場面・対象となる食品
とよ型は、主に流し込み生地を成形する場面で活躍します。生地を型に流し入れて焼く、冷やし固める、または蒸すといった工程で使用され、断面の美しいお菓子を作れます。
- 和菓子分野:羊羹(ようかん)や水ようかんを流して固めるのに最適です。四角いとよ型を使うと、切り分けたときに半月形の断面がきれいに現れ、見た目が上品になります。ういろうなどの棹菓子(さおがし)類にも対応します。
- 洋菓子分野:パウンドケーキ、ブッシュ・ド・ノエル(クリスマス向けの丸太状ケーキ)、ロールケーキの代わりにそのまま焼く場合、ムースやババロアなどの冷菓に使います。生地を流し込んでオーブンで焼くと、外側がサクッとして中がしっとりした食感になりやすいです。
- パン類:ラウンドパンや食パンのような丸みを帯びた形状のパンを作る際に利用されます。型の中で発酵させて焼くと、独特のフォルムが楽しめます。
家庭ではブッシュ・ド・ノエル風のケーキや、簡単なパウンドケーキ作りに取り入れやすく、型から出したあとナッペ(表面を覆うクリーム)やデコレーションを施すと、見た目がぐっと華やかになります。
プロの現場では大量生産時の効率性と美しさを両立させる道具として定着しています。
この型を使うと、普通の丸型や角型では出せない「柔らかな曲線」がお菓子の表情を引き立ててくれます。
初めて扱う人は、シリコン加工のものから始めると型離れが良く失敗が少ないでしょう。

