用語名称(日本語、外国語)

カヌレ(日本語表記)

フランス語ではCannelé(カンネレ)またはCanelé(カヌレ)と綴り、発祥地にちなんで正式名称はCannelé de Bordeaux(カヌレ・ド・ボルドー)です。

意味

カヌレとは、フランス・ボルドー地方の伝統的な焼き菓子を指します。名前はフランス語で「溝のついた」という意味で、その名の通り、縦に溝が入った小さな釣り鐘状の形が特徴です。外側は深い焼き色がついてカリッと香ばしく、内側はカスタードのようにもっちりとした食感があります。材料は牛乳、薄力粉、砂糖、卵(主に卵黄)、バター、ラム酒、バニラなどで、シンプルながら蜜蝋を塗った専用型で高温で焼くことで独特のコントラストが生まれます。ラム酒の風味がほのかに香り、表面のほろ苦さと優しい甘さが調和した味わいです。

用語を使う場面・対象となる食品

この用語は、主に洋菓子やフランス菓子の文脈で使われます。パティスリーやカフェのメニュー、製菓のレシピ説明、菓子店の商品紹介などで登場します。対象となる食品はもちろんカヌレ本体ですが、派生品としてチョコレート味や季節のフレーバーを加えたもの、またはカヌレをアレンジしたデザート(アイスクリーム添えやカットして使う場合)でも用いられます。日本ではデパ地下や専門店、最近はコンビニ商品でも見かけ、手土産やおやつとして人気です。また、製菓教室やレシピ本では「カヌレ型」「カヌレ生地」といった関連表現として頻出します。

カヌレの歴史は、はっきりした記録が残っていない部分が多いものの、ボルドー地方のワイン生産と深く結びついています。ワインの清澄作業で卵白を多く使うため、余った卵黄を活用しようとしたのが始まりとされ、16世紀から18世紀頃にボルドーの修道院で作られ始めたという説が有力です。ボルドーはワインの輸出港として栄え、ラム酒やバニラといった材料も手に入りやすかった背景があります。フランス革命で資料が失われたため詳細は不明ですが、現在もボルドーには多くの製造業者がいて、伝統を守る取り組みが続けられています。

作り方のポイントは、生地を一晩以上寝かせることと、専用の銅型やシリコン型に蜜蝋(またはバター)を薄く塗って焼くことです。これにより、外側がカラメル化してカリカリに仕上がります。焼き時間は50分前後で、温度を最初高温にし、後で調整するなど細かな工夫が必要です。家庭で作る際は、型選びと焼き加減が鍵になります。

日本では1990年代に初めてブームが訪れ、近年は再び注目を集めています。SNS映えする見た目や、食感の面白さが理由の一つです。定番の味わいのほか、さまざまなフレーバーも登場し、進化系スイーツとして親しまれています。

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