用語名称(日本語、外国語)

甘露煮(かんろに)

英語では「candied」(特に果実や栗の場合)や「sweetened boiled food」「simmered in sweet sauce」と表現されることが多いです。中国語では「甘露煮」(Gānlùzhǔ)とほぼそのまま使われます。

意味

甘露煮とは、食材を砂糖や水あめ、みりん、酒などを加えた煮汁でじっくり煮含め、甘く照りのある仕上がりにした調理法、またはその料理を指します。語源の「甘露」は、中国やインドの古い伝説に登場する不老不死の甘い霊薬から来ており、つややかで美味しそうな様子を美しく表した言葉です。

煮る過程で煮汁を煮詰めていくため、甘みが強く、表面に光沢が出やすいのが特徴です。保存性を高める効果もあり、昔から保存食として親しまれてきました。魚介類の場合、骨まで柔らかく煮るのが一般的で、甘辛い味わいになります。一方、お菓子として使われる場合は、栗や梅などの果実・野菜を主に砂糖中心のシロップで煮て、甘さを前面に出したものが多く見られます。

用語を使う場面・対象となる食品

お菓子の世界では、主に秋の和菓子や洋菓子に登場します。特に栗の甘露煮は定番で、モンブランのマロンクリームの材料になったり、栗きんとんや大福、ケーキのトッピングに使われたりします。渋皮を丁寧に剥いた黄色い栗を砂糖シロップで煮含め、ホクホクとした食感と自然な甘みを楽しむのが魅力です。クチナシの実を加えて色を鮮やかに仕上げる場合もあります。

他にも、青梅の甘露煮は夏の季節菓子やおせちの若桃の甘露煮として登場し、「いつまでも若々しく」という縁起を担いで使われます。梅の甘露煮を刻んでパウンドケーキに混ぜるレシピも人気があります。近年は、いちじくやさんまを甘露煮風にアレンジしたお菓子も商品化されており、伝統的な技法を現代のおやつに取り入れる動きが見られます。

和菓子店やおせち料理では、保存がきく点が重宝され、贈答品としてもよく選ばれます。家庭では、市販の甘露煮を活用してモンブラン風タルトやパウンドケーキを作る人が増えています。栗の場合、渋皮煮と比べて皮を剥いてから煮るため、見た目が明るく、栗本来の風味をストレートに感じやすいのがポイントです。

甘露煮は、ただ甘く煮るだけでなく、食材の持ち味を活かしながら照りを出す工夫が大事になります。例えば、栗は一度下ゆでしてアクを抜き、ゆっくり煮含めることで崩れにくく仕上がります。この技法を知っていると、市販品を選ぶときや自分で作るときに、味わいの違いを楽しめるはずです。

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