用語名称(日本語、外国語)

クーペ(coupe)

意味

クーペはフランス語で「切られた」という意味の言葉です。
その名の通り、成形したパン生地の中央に一本の大きな切り込み(クープ)を入れて焼くフランスパンの一種を指します。この切り込みがオーブン内で開くことで、パンの表面に特徴的なエッジができ、見た目にも食感にも深みが出るのがポイントです。
バゲットのように細長く複数本の切り込みを入れるのではなく、短くて太い楕円形の形状が基本で、手のひらサイズの小型パンが一般的です。
生地は小麦粉、水、塩、酵母だけのシンプルなリーン系配合が多く、加水率を65〜70%程度に調整すると中身がしっとりとした弾力のあるクラム(内側)になります。

用語を使う場面・対象となる食品

クーペは日常の食事パンとしてよく使われます。
朝食のトースト代わりや、スープの付け合わせ、チーズやディップを塗って軽食にするのにぴったりです。サンドイッチにも向いていて、具材を挟みやすいサイズ感が魅力です。

対象となる食品はハード系のフランスパン全般で、特にバゲットやバタールと同じ生地を使いながら、家庭で作りやすい小型のものが中心です。ベーカリーでは長さ15〜20cm、重さ100〜150gくらいのものが並び、食べきりサイズとして人気があります。
バゲットは細長くて複数のクープが入りカリッとした硬めの食感なのに対し、クーペは一本のクープが大きく開くことで外側は香ばしくパリッと、中はふんわり柔らかく仕上がる違いがあります。バタールと比べてもさらに短く太めで、立体感のある見た目が目立ちます。

クーペの魅力は、シンプルな材料から小麦の風味をしっかり感じられる点にあります。焼成時は220〜230℃の高温で蒸気を加えると、クラスト(外皮)が薄く黄金色に輝き、クープの開きが美しく決まります。
家庭のパン作りでは成形が比較的簡単で、初心者でも挑戦しやすいパンです。歴史的には村の共同窯で焼いていた昔のフランスパンを思わせる原型的な存在で、日本ではこのクーペがコッペパンの名前の元になったという説もあります。
日常の食卓に並べるだけで、ちょっとしたフランス気分を楽しめる一品です。

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