用語名称(日本語、外国語)
葛粉(くずこ)
英語ではkudzu starch(クズスターチ)やkuzu starch、kuzukoと表記されます。
中国語ではgéfěn(葛粉)、韓国語ではgalbun(갈분)などと呼ばれ、東アジアで広く知られる澱粉です。
意味
葛粉は、秋の七草の一つである葛(くず)の根から抽出した澱粉を精製した粉末です。葛の根を水にさらして沈殿させたものを乾燥させて作ります。この粉自体は無色無臭で、粒子が細かいのが特徴です。水に溶かして加熱すると透明感が出てとろみがつき、冷やすと固まって弾力のある食感になります。
和菓子作りに欠かせない素材として、古くから日本で親しまれてきました。市販品には「本葛粉」と呼ばれる葛根100%の純粋なものと、他の澱粉(さつまいもなど)を混ぜた加工品があり、純粋な本葛粉は透明度が高く上品な仕上がりになると言われています。近年も奈良の吉野や石川の宝達、鹿児島などで伝統的な製法で生産が続けられています。
用語を使う場面・対象となる食品
葛粉は、主に和菓子の食感を整えたり、とろみを加えたりする場面で活躍します。加熱しながらかき混ぜる工程が基本で、水の量を調整することでさまざまな食感を引き出せます。
例えば葛切りを作る時は、葛粉に対して水を約2倍加えてよく溶き、火にかけて透明になるまで練ります。冷やして固めた後、細く切って黒蜜やきな粉をかけると、つるつるとした喉ごしの涼菓子が完成します。
葛餅や葛まんじゅうの場合は水を4〜6倍程度に増やして加熱し、もちもちとした弾力を出します。果物やあんを包んで蒸すと、夏らしい軽やかなお菓子になります。また、葛湯のように熱いお湯で溶いて飲むと、優しいとろみが体を温めてくれます。
あんみつの蜜やソースにとろみを付ける時にも便利です。少量を加えるだけで自然な艶と滑らかさが出せます。
最近では、洋菓子でも取り入れられるようになりました。グルテンを含まないため、小麦粉の代わりに一部を置き換えてケーキやプリンを作ると、もちっとした新しい食感を楽しめます。ただし、和菓子本来の透明感を活かした使い方が最も一般的です。
このように、葛粉はシンプルな材料で多彩な和菓子を生み出す、昔ながらの頼れる存在です。
