用語名称(日本語、外国語)

五色豆(ごしきまめ)

英語ではGoshiki Mame(またはfive-colored beans)と表記されることが多いです。

意味

五色豆は、京都を代表する豆菓子の一つです。えんどう豆を丁寧に煎ったあと、砂糖を何度もかけて薄い衣をまとわせ、白・桃・黄・茶・緑の五色に仕上げたものです。

この五色は、古くから宮中で祝いの席に欠かせなかった「五彩色」をもとにしています。白は金、青(または緑)は木、赤(桃)は火、黄は土、茶(黒)は水を象徴し、大地や調和を表す縁起の良いお菓子として知られています。

主原料はえんどう豆と砂糖だけというシンプルさながら、豆の香ばしさと砂糖衣のカリッとした食感が絶妙に絡み、口の中でほろりとほどける軽やかな甘さが特徴です。

代表的なものに、豆政の「夷川五色豆」があります。明治20年(1887年)に同店の初代が考案したもので、当時白一色だったえんどう豆に四色を加えて現在の形になりました。緑には香り高い青海苔(川海苔)を、茶には肉桂(ニッキ)を加えて風味に変化をつけています。一方、本家船はしやの「古都五色豆」などでは、黄に柚子、赤に梅、白に素朴な砂糖、緑に新緑のイメージ、茶に楠の香りといった独自の味わいをそれぞれに持たせ、店によって少しずつ個性が出るのも面白いところです。

いずれも職人が数日かけて水をかけながら砂糖衣を均一に仕上げる伝統的な製法を守っており、大量生産では出せない手作業の丁寧さが生きています。

用語を使う場面・対象となる食品

「五色豆」という言葉は、京都の豆菓子を語る際に必ず出てくる基本用語です。
お土産屋さんや和菓子店で「京都らしいお菓子は何がありますか」と尋ねたとき、八ツ橋と並んで真っ先にあがるのがこの五色豆です。

日常ではお茶請けとして、家族でほろほろとつまむのにぴったり。贈答品としては、結婚祝いやお宮参り、季節の挨拶などおめでたい場面で重宝されます。また、節分のような季節の節目にも「縁起物」として登場します。

対象となる食品は、えんどう豆を主役にした豆菓子全般。甘納豆や塩豆、落花生菓子などと同じカテゴリーに属し、特に「砂糖衣をかけた煎り豆」の代表格です。京都の老舗豆菓子店(豆政、本家船はしや、豆富本舗など)が競うように作り続けているため、店ごとの味比べを楽しむ人も少なくありません。

最近はクリームをまとわせた「クリーム五色豆」といった現代的なアレンジ版も出ていますが、辞典でいう「五色豆」は、伝統の砂糖衣タイプを指すのが一般的です。五色豆は、ただカラフルでかわいいだけではありません。京都の街並みや宮中文化の華やかさを小さな豆に閉じ込めたような、奥行きのあるお菓子なのです。京都を訪れたら、ぜひ一度手にとって、その素朴で上品な味わいを確かめてみてください。

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