用語名称(日本語、外国語)

五味(ごみ)

英語では「five basic tastes(ファイブ ベーシック テイスト)」または「five fundamental tastes」と表現されます。

各味の呼び方も日本語と英語で対応しています。甘味(sweetness)、酸味(sourness)、塩味(saltiness)、苦味(bitterness)、旨味(umami)です。

意味

五味とは、人間が舌で感じ取る基本的な5つの味覚のことです。

  • 甘味:砂糖や果糖などの糖類から生まれる、心地よい甘さ。エネルギー源を感じさせる味です。
  • 酸味:クエン酸や乳酸などの酸から来る、さわやかな酸っぱさ。爽快感を与え、味を引き締めます。
  • 塩味:塩化ナトリウムから感じる塩気。ミネラル感があり、他の味を際立たせます。
  • 苦味:カフェインやタンニンなどの成分による、ほろ苦さ。深みや後味の余韻を生み出します。
  • 旨味:グルタミン酸やイノシン酸などのアミノ酸・核酸から来る、豊かなコクやまろやかさ。出汁のような満足感を与えます。

これら5つは、互いに独立した味質を持ち、他の味を混ぜても生み出せない独自の感覚です。科学的に、舌の味蕾にあるそれぞれの受容体が反応して脳に信号を送ります。昔の文献では辛味(からみ)を加えた5味もありましたが、現代のお菓子や食品の文脈では、旨味を加えたこの5つが標準的な「基本五味」として扱われています。

用語を使う場面・対象となる食品

お菓子作りでは、五味をバランスよく組み合わせることで、単調にならずに奥行きのある味わいが生まれます。甘味だけに頼るとくどくなりやすいため、職人は他の味を少しずつ加えて調整します。

具体的な場面として、まず和菓子作りが挙げられます。あんこを煮るとき、砂糖で甘味を出しながら少量の塩を加えて甘味を際立たせます。これは塩味の効果です。また、柚子や梅の餡には酸味を効かせてさっぱり感を出し、黒糖や抹茶の羊羹では苦味で深みを加えます。旨味は小豆や栗の自然なコクから生まれ、全体をまろやかにまとめます。

洋菓子では、チョコレートが典型例です。カカオの苦味をベースに、砂糖の甘味を加え、塩を少し振った「塩チョコ」では塩味が甘味を引き立てます。フルーツタルトはレモンやベリーの酸味を活かし、クリームの甘味とバランスを取ります。キャラメルソースに塩を加える「塩キャラメル」は、塩味と甘味・苦味の組み合わせで人気です。

焼き菓子やスナック類でも五味は活躍します。クッキー生地にほんのり塩を入れると風味が増し、コーヒー風味のケーキでは苦味を活かします。ナッツやチーズを使ったお菓子では、ナッツの自然な旨味がコクをプラスします。最近のトレンドでは、発酵素材を使ったスイーツで旨味を強調するレシピも増えています。

このように、五味は和洋問わず、日常のお菓子から高級菓子まで、味の設計図として欠かせません。家庭で作るときも、材料の味を意識するだけで仕上がりが変わります。例えば、果物ジャムにレモン汁(酸味)を加えたり、チョコレートに塩(塩味)を振ったりするだけでも、プロのような深みが出せます。

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