用語名称(日本語、外国語)
片栗粉(かたくりこ)。英語では「potato starch」(ポテトスターチ)と表記されることが多く、日本語のまま「katakuriko」と呼ばれる場合もあります。
意味
片栗粉は、じゃがいも(馬鈴薯)から抽出されたデンプンを乾燥させて作った白い粉末です。本来の名前の由来はユリ科の植物「カタクリ」の地下茎から取れるデンプンでしたが、現在市販されているほとんどはじゃがいも由来の馬鈴薯でん粉です。カタクリ由来のものは生産量が少なく希少で、明治時代以降にじゃがいもが大量栽培されるようになってから、性質が似ているため「片栗粉」の名称が引き継がれました。
この粉はほぼ100%炭水化物(デンプン)で、タンパク質やグルテンを含みません。粒子が比較的大きく(平均30〜40μm程度)、水に溶くと糊化しやすいのが特徴です。加熱すると56〜66℃前後で透明度の高い強いとろみがつき、無色透明になる点が他のデンプンと異なります。一方で、長時間加熱し続けると粘度が低下しやすく、冷めると水分が分離してとろみが弱くなる性質があります。コーンスターチ(とうもろこし由来)と比べると、とろみの強さや透明感で違いが出ます。
用語を使う場面・対象となる食品
お菓子作りでは、主に食感を軽くしたり、つなぎとして使います。例えば、クッキーやビスケットに少量加えるとサクホロッとした軽い口当たりになり、しっとり感を抑えられます。いももちや求肥(ぎゅうひ)のようなもちもちした和菓子では、もち米粉と合わせて練ることで弾力と透明感を出します。また、プリンやカスタード系のとろみ付けにはコーンスターチが適している一方、片栗粉は温かい状態で提供するあんかけ風のデザートや、揚げ菓子(かりんとう風や衣を使ったもの)の衣に使われることがあります。
和菓子全般でよく登場し、特に水羊羹や葛切り風の透明感を活かしたもの、または蒸し菓子で生地をまとめやすくする際に役立ちます。洋菓子では、スポンジケーキの生地に少量混ぜてふんわり感を調整したり、チーズケーキのベースに使って食感を軽くする場合もあります。揚げ物の衣として使うと、外側がカリッと仕上がり、中の水分を保ちやすい点もお菓子に応用できます。
お菓子作りで片栗粉を使うときは、水や牛乳に溶いてから加熱する「水溶き」状態で使うのが一般的です。生地に直接入れる場合は、薄力粉などと合わせてふるいにかけてダマを防ぎます。冷たいデザートに使うととろみが落ちやすいので、レシピによってはコーンスターチと使い分けるのがおすすめです。保存は湿気を避け、密封容器に入れて常温で置くと長持ちします。
片栗粉は家庭のお菓子作りで手軽に手に入る素材の一つで、じゃがいも由来のため風味がほとんどなく、他の材料の味を引き立てやすいです。加工でん粉と表示された製品もあるので、シンプルな馬鈴薯でん粉を選ぶと添加物が少ない場合があります。
