用語名称(日本語、外国語)
米(こめ)
Rice(英語)、riz(フランス語)
意味
お菓子作りの現場で「米」と呼ぶとき、それはイネ科の植物から取れる種子、つまり私たちが日常的に食べるお米そのものを指します。
日本のお菓子文化では、ただの主食ではなく、和菓子や米菓の土台となる大切な原料です。
特に、米に含まれるでんぷんの種類によって「うるち米」と「もち米」の2つに分けられ、それぞれが独特の食感や性質を生み出します。 うるち米はアミロースが約2割、アミロペクチンが約8割を占め、炊くと粒が立ってふっくらします。
一方、もち米はアミロースがほとんどなくアミロペクチンが主成分のため、加熱すると強い粘りが出てもちもちとした弾力が生まれます。
この違いが、お菓子の食感を決める鍵になっています。
また、米を粉に挽いた「米粉」としても使われ、最近は小麦粉を使わないグルテンフリーのお菓子で注目を集めています。
フランス語のパティシエ用語では「riz」と表記され、牛乳で煮込んだデザート「riz au lait(リ・オ・レ)」のように、洋菓子でも米を活かしたレシピが存在します。
用語を使う場面・対象となる食品
米は、主に和菓子や米菓を作る工程で登場します。
もち米を使う場面は特に多く、もちを蒸してついた「餅」、白玉粉やもち粉で作る「白玉団子」や「大福餅」、粗くついたもち米をあんで包む「おはぎ」、もち米を蒸して赤飯にした「赤飯」、道明寺粉を使った関西風の「桜餅」などです。
これらはすべて、もち米の強い粘りが滑らかで弾力のある食感を支えています。 一方、うるち米はせんべいや一部の団子に欠かせません。
上新粉(うるち米を粉にしたもの)で作る「柏餅」や「草餅」、うるち米を蒸して薄く伸ばし焼き上げた「せんべい」が代表的です。
米菓全体を「米菓(べいか)」と呼び、もち米を原料とする「あられ」「おかき」と、うるち米を原料とする「せんべい」の2系統に大別されます。
古くは奈良時代に「あられもち」の記録が残っており、江戸時代には味付けを加えた現代に近い形になりました。 近年は米粉を洋菓子風の生地に取り入れるケースも増え、米粉クッキーや米粉ケーキ、米粉を使った蒸しパンなどが家庭や専門店で見られます。
また、アメリカで人気の「ライスケーキ」は、日本のおかきやポン菓子に似た米を膨化させたお菓子で、ヘルシー志向の層に支持されています。
このように、米は伝統的な和菓子から現代の新しいお菓子まで、幅広い場面で活躍する基本素材です。
選ぶときは、もち米かうるち米かを用途に合わせて使い分けるのがポイントで、食感の違いを楽しむのがお菓子作りの醍醐味でもあります。
