用語名称(日本語、外国語)

杏仁(きょうにん、あんにん)

中国語では同じく「杏仁」(xìng rén)と表記し、英語では原料そのものを指す場合「apricot kernel」(アプリコットカーネル)となります。お菓子やデザートとして紹介される際には「almond jelly」(アーモンドゼリー)や「almond tofu」と呼ばれることが多いです。

意味

杏仁とは、アンズの果実から取り出した種子の内側にある白い仁(じん)の部分です。杏の種を割って硬い殻を除き、薄い皮をむいたものがこれにあたります。見た目はアーモンドに似ていますが、原料は全く別の植物です。アーモンドがバラ科サクラ属の種子であるのに対し、杏仁はアンズの実から来るものです。

香りは甘く華やかで、独特の芳しさが魅力です。お菓子ではそのまま使うほか、すりつぶして汁を搾ったり、粉末状にした杏仁霜として加えるのが一般的です。杏仁霜は杏仁を主原料に、砂糖やコーンスターチなどを混ぜて加工した便利な形で、市販品の多くがこれを使っています。苦味の強い薬用タイプではなく、甘味のある甜杏仁を選ぶことでデザートに適した優しい味わいになります。

元々は中国の薬膳料理として生まれたもので、咳止めなどの働きが古くから知られていました。今では甘く仕上げて楽しむスイーツの材料として広く親しまれています。

用語を使う場面・対象となる食品

杏仁は中華菓子の風味付けや食感作りに欠かせない存在です。特に代表的なのが杏仁豆腐(または杏仁羹)で、杏仁霜を牛乳や水と合わせて煮立て、寒天やゼラチンで冷やし固めたものです。プルプルとした口当たりにシロップをかけ、フルーツを添えると見た目も涼しげな一品に仕上がります。日本の中華レストランでは定番デザートとしてメニューに並び、香港スタイルのようにフルーツポンチ風にアレンジしたものも人気です。

ほかにも杏仁プリン、杏仁風味のアイスクリーム、ドリンク、ゼリー、焼き菓子(クッキーやフィナンシェなど)で使われます。家庭で杏仁豆腐を手作りする際は杏仁霜が手軽ですが、香りだけを加えたいときはアーモンドエッセンスで代用するケースもあります。市販のコンビニスイーツや中華点心でも、杏仁の名前を冠した商品が季節を問わず登場します。

このように杏仁は、シンプルな牛乳ベースや寒天に深みと香りを与え、食卓を華やかにする材料として欠かせません。

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