用語名称(日本語、外国語)
「シガレット」「シガレットクッキー」「シガレット状クッキー」と呼ばれます。
菓子店やレシピでは「ラングドシャロール」「シガー状に巻いたクッキー」と表現されることもあります。
外国語では、フランス語で「cigarette russe(シガレット・リュス)」、複数形で「cigarettes russes(シガレット・リュス)」と呼ばれます。英語では「cigarette cookie」「rolled cookie」「rolled wafer cookie」などの表記が見られます。ただし、英語の「wafer roll」はウエハース生地を巻いた菓子を指す場合もあり、ラングドシャ生地のシガレットと完全に同じ意味とは限りません。
「cigarette」は紙巻きたばこを意味する語で、菓子名としては、細長い筒状の見た目が紙巻きたばこに似ていることに由来します。もちろん、菓子そのものにたばこやニコチンが使われているわけではありません。
意味
シガレットとは、薄く焼いたクッキー生地を、焼き上がってまだやわらかいうちに細い筒状へ巻いた焼き菓子のことです。サクッと軽い食感と、バターの香り、薄焼き生地ならではの繊細なくちどけが特徴です。
生地はラングドシャに近い配合で作られることが多く、主な材料はバター、砂糖または粉糖、卵白、小麦粉です。レシピによっては、バニラ、塩、アーモンドパウダーなどを加えることもあります。卵白を使うため、生地は軽く、薄く焼くとパリッとした歯ざわりになります。
作り方の大きな特徴は、成形のタイミングです。生地を天板に薄く丸く、または楕円形にのばして焼き、オーブンから出した直後の熱いうちに棒などへ巻きつけます。冷めると生地が固まって割れやすくなるため、焼きたての短い時間で手早く巻く必要があります。巻いたあとに冷ますと、細い筒形のまま固定されます。
似た菓子に「巻きラングドシャ」があります。ラングドシャは、もともと「猫の舌」を意味するフランス語に由来し、薄く平たい形で焼かれることが多いクッキーです。一方、シガレットはそのラングドシャ系の生地を筒状に巻いたものを指します。つまり、材料や生地の性質は近いものの、仕上げの形が違います。
また、「チュイル」とも関係があります。チュイルは、薄く焼いた生地を曲げたり反らせたりして成形する焼き菓子の総称として使われることがあります。シガレットは、その中でも細い筒形に巻いたタイプと考えると理解しやすいでしょう。
用語を使う場面・対象となる食品
シガレットという用語は、主に焼き菓子の種類や形状を説明するときに使われます。菓子店の商品名、製菓レシピ、洋菓子の盛りつけ説明、ホテルやレストランのデザート構成などで登場します。
対象となる食品は、薄焼きクッキーを巻いた筒状の焼き菓子です。代表的なものには、ラングドシャ生地を細長く巻いたクッキー、チョコレートを内側や端に合わせたロールクッキー、アイスクリームやパフェに添える飾り用のクッキーなどがあります。ギフト用のクッキー詰め合わせにもよく見られる形です。
使い方の例としては、次のような表現があります。
「焼きたてのラングドシャ生地を巻いて、シガレット状に仕上げる」
「バニラアイスに、シガレットクッキーを添える」
「シガレットは、薄く焼いた生地を熱いうちに巻くため、手早い作業が必要」
「筒状のラングドシャロールは、シガレットタイプのクッキーに分類される」
製菓の現場では、食感のアクセントとして使われることもあります。クリームやムースのようなやわらかいデザートに添えると、パリッとした食感が加わります。また、細長い形は見た目に高さを出しやすいため、皿盛りデザートやパフェの飾りにも向いています。
一方で、筒状なら何でもシガレットと呼ぶわけではありません。たとえば、ウエハース生地を巻いたロール菓子、クリーム入りのロールウエハース、パイ生地を筒状にした菓子などは、見た目が似ていても別の分類で扱われることがあります。シガレットという場合は、薄いクッキー生地、特にラングドシャ系の生地を焼いて巻いたものを指すのが一般的です。
