用語名称(日本語、外国語)
スターチ(でん粉・澱粉)
英語:starch(主にcornstarchやmaize starch)
フランス語:fécule(fécule de maïsなど)
意味
スターチとは、植物の種子や塊茎などに蓄えられる炭水化物の一種で、主にデンプン質からなる粉末です。
お菓子作りでは、とうもろこしを原料としたコーンスターチが最も一般的です。
粒子が細かく、白くサラサラした無味無臭の粉で、水や熱を加えると糊化(のりができる状態)してとろみをつけたり、食感を調整したりする働きがあります。
天然のデンプンはアミロースとアミロペクチンという2種類の成分からなり、原料植物によって比率が異なります。
例えばコーンスターチはアミロースが多く、加熱しても比較的さらりとしたとろみになりやすく、冷めても粘度を保ちやすい特徴があります。
一方、片栗粉(じゃがいも由来)は冷めるととろみが弱くなりやすいため、用途が分かれます。
加工デンプン(modified starch)と呼ばれるものもあり、化学的・物理的に処理して耐熱性や冷凍耐性を高めたタイプは、工業的なお菓子製造でよく使われますが、家庭用レシピでは通常のコーンスターチが中心です。
用語を使う場面・対象となる食品
お菓子作りでは、スターチは主に以下の3つの役割で登場します。まず、とろみ付けです。カスタードクリーム、プリン、ガナッシュなどのクリーム類に混ぜて加熱すると、なめらかでぷるんとした食感を生み出します。粒子が細かいため、薄力粉だけの場合より口当たりが軽やかになり、形が崩れにくい仕上がりになります。冷たいスイーツに適している点が特徴です。
次に、焼き菓子での食感調整です。クッキー、タルト生地、スポンジケーキなどの生地に一部を加えると、小麦粉のグルテンが減るためサクッと軽く、口の中でほろりと崩れるくちどけが得られます。グルテンフリーのお菓子でも、米粉などと組み合わせる際に役立ちます。
さらに、打ち粉やコーティング剤として使います。グミやジェリーキャンディーの型抜き時に「モールディングスターチ」として型枠に敷き、べたつきを防いだり、粉砂糖に少量加えてダマを防いだりします。和菓子では打ち粉として餅や求肥の表面に使い、扱いやすくする場面も多いです。
このほか、ギモーヴ(マシュマロのようなもの)やラムネ、果実グミなどの菓子類、揚げ菓子の衣など幅広い対象で活躍します。家庭で使う量はレシピにより小さじ1〜大さじ数杯程度と控えめですが、少量で大きな効果を発揮する便利な素材です。

