用語名称(日本語、外国語)
イースト(酵母)
Yeast(英語)
意味
イーストとは、糖を分解してアルコールと二酸化炭素を生み出す微生物の一種で、主に単細胞の真菌に分類されます。製菓・製パン分野で使われるイーストは、主にサッカロミセス属(Saccharomyces cerevisiae)という種類で、安定した発酵力を持つように培養されたものです。
生地に含まれる糖を栄養として取り込み、その過程で発生する二酸化炭素が生地内に気泡を作ります。この気泡が膨張することで、生地はふっくらと膨らみ、軽い食感に仕上がります。また、発酵の過程ではアルコールや有機酸、香気成分も生成されるため、焼き上がりに独特の風味や香りが加わる点も重要な特徴です。
イーストにはいくつかの形態があり、それぞれ使い勝手や保存性が異なります。代表的なものは以下の通りです。
・生イースト(フレッシュイースト):水分を多く含み、発酵力が強いが保存期間は短い
・ドライイースト:乾燥させて保存性を高めたもので、家庭でも扱いやすい
・インスタントドライイースト:予備発酵が不要で、そのまま粉に混ぜて使える
これらは用途や製法、作業効率に応じて使い分けられています。
用語を使う場面・対象となる食品
イーストは主に発酵を利用して生地を膨らませる菓子やパン類に使用されます。特に以下のような食品で重要な役割を果たします。
・菓子パン(あんパン、クリームパンなど)
柔らかくふんわりとした食感を作るために不可欠です。発酵時間や温度によって仕上がりが大きく変わります。
・発酵菓子(ブリオッシュ、クグロフなど)
バターや卵を多く含むリッチな生地でも、イーストの働きによって軽やかな口当たりになります。
・ドーナツ(イーストドーナツ)
ベーキングパウダーで膨らませるタイプとは異なり、発酵による軽さと風味が特徴です。
・ピザ生地やフォカッチャなど
厳密には菓子以外の用途ですが、同じ発酵の仕組みを利用しており、食感や香ばしさの形成に寄与します。
一方で、スポンジケーキやクッキーのように化学的膨張剤(ベーキングパウダーや重曹)を使う菓子では、イーストは通常使用されません。これは発酵に時間がかかる点や、仕上がりの食感が異なるためです。
