用語名称(日本語、外国語)
打ち物(うちもの)
Pressed confectionery(英語・説明的表現)
意味
打ち物とは、主に砂糖やでん粉質の材料を用いて作った生地を型に入れ、圧力をかけて成形する和菓子の製法、またはその製品を指す用語である。
粉状または半湿潤の生地を木型や金型に詰め、押し固めてから取り出すことで、繊細な模様や立体的な形状を表現できる点が特徴となる。
一般的には、和三盆糖や落雁粉(米粉やもち米を加工した粉)を主原料とし、適度な水分を加えてまとまりやすくした状態で成形する。焼成や蒸し工程を伴わない場合が多く、乾燥させて仕上げるため、口どけのよい軽やかな食感になる。
また、打ち物は保存性が比較的高く、湿度の影響を受けやすい一方で、適切に管理すれば日持ちする菓子としても扱われる。見た目の美しさを重視する場面が多く、四季の草花や行事を模した意匠が施されることが多い。
用語を使う場面・対象となる食品
打ち物という用語は、主に和菓子の製造現場や分類の文脈で用いられる。具体的には以下のような場面で使われる。
・和菓子の製法分類
蒸し菓子や焼き菓子と並ぶ製法の一つとして、「打ち物」は独立したカテゴリとして扱われる。
・干菓子の説明
茶道で供される干菓子の中でも、特に落雁などの成形菓子を説明する際に用いられる。
・意匠菓子の制作
木型を使って季節の模様を表現する場面で、「打ち物の技法」として言及される。
対象となる代表的な食品には次のようなものがある。
・落雁(らくがん)
和三盆や砂糖とでん粉を用いた典型的な打ち物で、茶席菓子として広く知られる。
・打ち菓子(うちがし)
打ち物製法で作られた干菓子の総称。地域ごとに形状や原料が異なる。
・諸越(もろこし)
米粉と砂糖を使い、型で押し固めて作る東北地方の伝統菓子も打ち物の一種に含まれる。
・和三盆干菓子
高級砂糖である和三盆を用い、繊細な木型で成形した打ち物の代表例である。
