用語名称
エスプレッソ(Espresso)
意味
エスプレッソとは、細かく挽いたコーヒー豆に対して高い圧力をかけ、短時間で抽出するコーヒーの抽出方法、およびその飲料を指す。発祥はイタリアで、一般的には専用のエスプレッソマシンを用い、約9気圧前後の圧力で25〜30秒ほど抽出するのが標準的とされる。
抽出された液体は少量ながら濃厚で、表面には「クレマ」と呼ばれるきめ細かな泡が形成される。このクレマは、コーヒー中の油分や微細なガスが乳化してできるもので、良質なエスプレッソの指標の一つとされる。
ドリップコーヒーと比べると抽出量は少ないが、風味成分が凝縮されているため、苦味・コク・香りが強く感じられるのが特徴である。
用語を使う場面・対象となる食品
エスプレッソは飲料としてだけでなく、製菓の分野でも幅広く利用される。特に以下のような場面で用いられる。
・イタリア菓子の代表であるティラミスでは、スポンジ生地(サヴォイアルディ)をエスプレッソに浸して風味を付ける工程に欠かせない。コーヒーの苦味とマスカルポーネチーズのコクが調和し、全体の味を引き締める役割を担う。
・チョコレート菓子やガトーショコラに少量加えることで、カカオの風味を引き立てる隠し味として使用される。コーヒーそのものの味を主張するのではなく、全体の味に奥行きを与える使い方が一般的である。
・ムースやババロア、アイスクリームなどの冷菓では、エスプレッソをベースにした「コーヒーフレーバー」として活用される。香りが強いため、少量でもしっかりとした風味付けが可能となる。
・焼き菓子(パウンドケーキやクッキーなど)では、生地に練り込むことでコーヒー風味を付与するほか、シロップとして焼成後に染み込ませる使い方もある。
このように、エスプレッソは単なる飲料にとどまらず、甘味の中に苦味や香ばしさを加える素材として、製菓において重要な役割を果たしている。
