用語名称(日本語、外国語)
スキアッチャータ
英語:Schiacciata
意味
「押しつぶす」「平らに潰す」という意味のイタリア語「schiacciare(スキアッチャーレ)」から生まれた言葉です。
製菓・製パン分野では、指や手で生地を平たく伸ばして焼く手法や、そのような平たい形状の焼き菓子・パンを指します。
トスカーナ地方を中心に親しまれ、基本はオリーブオイルをたっぷり使った生地を薄く伸ばし、表面に指でくぼみをつけて焼くのが特徴です。
甘いバージョンでは、砂糖や果物、香料を加えてデザート風に仕上げます。
食感は外側が軽くカリッとし、内側はふんわり柔らかいものが多く、フォカッチャに似ていますが、トスカーナ風はより薄めでシンプルな味わいが主流です。
用語を使う場面・対象となる食品
スキアッチャータは主にイタリア・トスカーナ地方の伝統的な平たいパンや焼き菓子で使われます。日常のパンとしてオリーブオイルを染み込ませた塩味のものを朝食やサンドイッチにしたり、季節限定の甘いタイプを楽しんだりします。
代表的な甘いバリエーションは2つあります。
一つはブドウのスキアッチャータ(Schiacciata con l’uva)。
秋のブドウ収穫期に作るトスカーナの伝統菓子で、発酵生地に新鮮なブドウをたっぷり挟み、表面にも散らして焼きます。ワイン用ブドウを使うと果汁が染み込み、ジャムのような甘酸っぱさが楽しめます。日本では粒の小さい黒ブドウ(スチューベンなど)が代用しやすいです。フィレンツェや周辺の菓子店で季節限定品として並びます。
もう一つはスキアッチャータ・アッラ・フィオレンティーナ(Schiacciata alla Fiorentina)。フィレンツェのカーニバル(謝肉祭)時期に食べられる焼き菓子です。卵、砂糖、バター、牛乳、オレンジの皮や果汁を加えた柔らかい生地を薄く焼き、粉砂糖を振ってフィレンツェの紋章(ユリ)をココアパウダーで描くのが定番。オレンジの香りが特徴で、クリームを挟むアレンジ版もあります。冬から春先にかけての定番おやつです。
他にもラードを使った脂っぽいタイプや、クリームを挟んだものなど、地域や店によって少しずつ味わいが異なります。お菓子作りでは「生地をスキアッチャータ風に伸ばす」と表現し、薄く平らに成形する工程を指すことがあります。

