お菓子の名前(日本語)
茶通(ちゃつう)
別表記:楪津宇・茶津宇
お菓子の名前(外国語)
英語:Chatsuu(Tea-flavored grilled bean paste cake)
※茶通には定着した英語名がなく、ローマ字表記の「Chatsuu」が一般的に使われます。説明的に訳す場合は「Matcha-flavored pan-grilled wagashi with red bean paste」などと表現されます。
お菓子の分類
- 和菓子
- 製法による分類:焼き物(平鍋焼き菓子)
- 水分量による分類:生菓子〜半生菓子(製造者や焼き加減により異なる)
どんなお菓子
茶通(ちゃつう)は、日本に古くから伝わる和菓子の一種です。砂糖、卵白、小麦粉に抹茶(あるいは挽茶)を加えて練り混ぜた生地で小豆の餡を包み、平鍋や鉄板の上で押しつけながら焼き上げる焼き菓子です。完成した姿は手のひらに収まるほどの大きさで、形状は正方形に近い方形のものと円盤形のものがあります。
茶通の最大の特徴は、その表面にあります。焼く前に生地の上面に煎茶の葉を2〜3枚のせたり、黒ゴマを散らしたりして、それがそのまま焼き上がりに残るのです。焼き上がった茶通は、側面や角にほんのり抹茶の緑色が残り、表面には茶葉やゴマが点在する、素朴ながらも風情のある見た目となります。
一見すると饅頭のようにも見えますが、蒸し菓子ではなく平鍋で焼く焼き菓子であるため、表面にはカリッとした香ばしい焼き目がつきます。この焼き目のカリッとした食感と、中に包まれたしっとりとした餡のコントラストが、茶通ならではの味わいを生み出しています。生地に練り込まれた抹茶の風味がふわりと鼻に抜け、餡のやさしい甘さと調和する上品なお菓子です。
茶通は京菓子の伝統を受け継ぐ焼き菓子のひとつとされ、京都の老舗をはじめ、全国各地の和菓子店で製造・販売されています。見た目こそ地味で素朴ですが、作り手の技量が如実に表れる繊細なお菓子であり、和菓子好きの間では「通好みの銘菓」として根強い人気を誇っています。
お菓子の名前の由来
「茶通」という名前の由来には諸説がありますが、最も有力とされるのは、茶道の懐石で使われる食器「楪子(ちゃつ/ちゃつう)」に由来するという説です。
楪子とは、端反りの浅い朱塗りの木皿にやや高い足台(高台)をつけた懐石家具のことです。精進椀に付随する器として知られていますが、もともとは菓子を盛るための菓子器としても使われていました。茶席の席で楪子に盛って供された菓子が、いつしか「楪子に盛る菓子」を意味する「ちゃつう」と呼ばれるようになり、やがてこの菓子自体が「茶通」という固有の名前で定着したと考えられています。
また別の説として、生地に煎茶の葉や抹茶がふんだんに使われているため、「お茶に通じるお菓子」「お茶に精通したお菓子」という意味で「茶通」と名づけられたとする解釈もあります。茶の風味を最大限に活かした和菓子であるという点から、こちらの説にも一定の説得力があります。
漢字表記は「茶通」のほかに「楪津宇」「茶津宇」と書かれることもあります。いずれも読みは「ちゃつう」です。なお、茶道の世界には「茶通箱(さつうばこ)」という道具がありますが、これは和菓子の茶通とは直接的な関係はなく、茶席で2種類の濃茶を楽しむための箱のことを指す別のものです。
お菓子の歴史
茶通がいつ、どこで、誰によって生み出されたのか、その正確な起源は明らかになっていません。和菓子の中でも歴史の詳細が謎に包まれている菓子のひとつです。
ただし、明治時代の製法書『実験和洋菓子製造法』(1905年・明治38年)には「茶津宇」として記載があるため、遅くとも明治時代にはすでに広く作られていた和菓子であることがわかっています。また、日本大百科全書(沢史生著)には茶通の項目で楪子との関連が解説されており、京菓子の系譜に連なる伝統的な和菓子として位置づけられています。
茶通の歴史はお茶の文化と密接に結びついています。日本に茶が伝来したのは奈良・平安時代のことであり、その後、鎌倉時代に栄西禅師が宋から茶の種子と喫茶の習慣を持ち帰ったことで、日本における茶文化が本格的に花開きました。室町時代から安土桃山時代にかけて千利休らによって茶の湯が大成されると、茶席に供する菓子にも独自の美意識が求められるようになりました。この流れの中で、京都の宮中や公家、寺社仏閣の儀式や行事、あるいは茶家の催しなどにおいて献上される京菓子のひとつとして、茶通は発展してきたと考えられています。
茶通は一見すると簡素な焼き菓子ですが、生地の練り具合、餡の炊き方、鉄板での火加減、押し付ける力加減など、ひとつひとつの工程に職人の繊細な技術が求められます。そのため「作り手の腕がよくあらわれる和菓子」とも評されてきました。明治以降も全国各地の和菓子店で作り続けられ、令和の現代に至るまで、茶請けの菓子として愛され続けています。
発祥の地
茶通は京菓子の一種とされており、発祥の地は京都であると考えられています。宮中や公家をはじめ、寺社仏閣や茶家の儀式・催事に献上された京菓子の系譜に連なるものであり、京都の茶文化とともに育まれた和菓子です。
ただし、茶通の正確な発祥地や誕生の経緯を裏づける明確な史料は現時点では確認されていません。京都を中心としつつも、茶の湯文化が広まるとともに全国各地の和菓子店でも作られるようになり、現在では岐阜、東京、長野、岡山、千葉など全国各地に茶通を看板商品とする和菓子店が存在しています。
有名な商品(メーカー名と商品名と販売価格)
茶通はシンプルな和菓子でありながら、作り手によって味わいや食感に個性が出る奥深い菓子です。以下に、茶通で知られる全国の有名な商品を紹介します。
くり屋南陽軒(岐阜県中津川市)「茶通」
岐阜県中津川市に本店を構える老舗和菓子店。北海道産小豆の皮をすべてむいて作った贅沢なこしあんを、京都宇治産の高級抹茶をたっぷりと練り込んだ生地で包み、職人がひとつずつ丁寧に焼き上げています。抹茶風味の生地とコクのあるこしあんの組み合わせが珈琲にも合うと評判です。6個入り1,070円(税込)、8個入り1,445円(税込)、10個入り1,820円(税込)、15個入り2,675円(税込)、20個入り3,530円(税込)で、オンラインショップでも購入可能です。消費期限は要冷蔵で4日間。
御菓子司 東海(東京都中央区人形町)「茶通」
東京・人形町の路地裏にひっそりと佇む隠れた名店。2代目店主が丁寧に焼き上げる茶通は、和菓子通の間で高い評価を受けています。表面に茶葉と黒ゴマが点々とつき、美しい焼き色が特徴です。中のこしあんはしっとりとしてみずみずしく、抹茶の皮のサクサク感と口の中で見事に溶け合います。1個250円(税込)程度。実店舗での販売が中心です。
本家玉壽軒(京都市上京区)「茶通」
京都の老舗京菓子店。京都らしい品のある茶通として、和菓子愛好家から高い評価を得ています。京菓子の伝統的な技法で丁寧に作られた上品な味わいが魅力です。
山本製菓(岡山県)「茶通」
岡山県の製菓メーカーによる半生菓子タイプの茶通。190g入りで参考上代300円(税込)と手頃な価格で、スーパーなどでも手に入りやすい商品です。
方寿堂「茶通」 京都のお菓子問屋を通じて全国に流通している半生菓子の茶通。参考上代400円程度。巾着型に仕立てた「巾着 茶通」もあり、小豆こしあんを柔らかい薄皮で包み、上下を薄く焼き上げて仕上げた上品な甘みの京半生菓子として知られています。
御菓子司おきなや(千葉県)「茶通」
コクのあるゴマあんが抹茶生地に包まれた茶通を販売。オンラインショップでは購入できず、実店舗に足を運んだ人だけが味わえる限定品です。
いとうや(長野県)「茶通」
古くから受け継がれた製法で硬めに焼き上げたことが特徴の茶通。一般的な茶通とは異なり、生地に抹茶を練り込まない白い見た目で、表面にほんの少し煎茶の葉をのせて仕上げています。独自のスタイルが愛されている一品です。
味や食感などの特徴
茶通の味わいを語るうえで外せないのが、そのコントラストの妙です。
まず口にした瞬間に感じるのは、表面の生地のカリッとした香ばしい食感です。平鍋で押しつけながら焼いているため、外側にはほどよい焼き目がつき、焼き菓子ならではの歯触りのよさがあります。この香ばしさは、茶通を他の和菓子と一線を画すものにしている大きな特徴です。
そして生地を噛み進めると、内側のしっとりとした小豆のこしあんが現れます。上質なこしあんはなめらかな舌触りで、品のある甘さが口の中に広がります。生地に練り込まれた抹茶の風味がふわりと鼻に抜け、餡の甘さをさわやかに引き締めてくれます。この「外はカリッ、中はしっとり」の二重構造が茶通の真骨頂です。
さらに、表面にのせられた茶葉や黒ゴマが味のアクセントとなっています。茶葉は焼かれることで独特の芳ばしさを放ち、黒ゴマは噛んだ瞬間にぷちっとした食感とともに香りが広がります。ゴマ入りの餡(胡麻餡)を使った茶通も多く、ゴマの深いコクと抹茶の爽やかさのハーモニーは絶品です。
味わいの特徴をまとめると、華やかさよりも滋味深さ、派手さよりも奥行きのある和菓子といえるでしょう。甘すぎず、あっさりしすぎず、程よい上品さが日本茶との相性を最高のものにしています。出来立ての茶通は、生地からほのかに抹茶の香りが立ち上り、格別の美味しさです。
どんな場面やどんな人におすすめ
茶通はさまざまな場面で活躍する和菓子です。
お茶の時間のお供として
茶通はその名の通り、お茶との相性が抜群です。抹茶、煎茶、ほうじ茶、玄米茶など、どんな日本茶とも見事に調和します。また、意外なことにコーヒーとの相性も良いと評判です。午後のひとときを少し特別なものにしてくれるお茶請けとして最適です。
手土産・ギフトとして
茶通は日持ちが比較的する方の和菓子(生菓子タイプで3〜4日、半生菓子タイプで1〜2週間程度)であり、見た目にも品格があるため、訪問先への手土産やちょっとしたギフトにも向いています。箱入りの商品も多く販売されており、贈答用としても重宝されます。
茶道をされる方に
茶席の主菓子として用いられることもある茶通は、茶道を嗜む方にとって馴染み深い和菓子です。楪子(ちゃつ)の名を冠するこの菓子は、茶の湯の世界を身近に感じさせてくれる一品です。
和菓子好きの方、通好みの方に
派手さはないものの、作り手の腕がダイレクトに現れる茶通は、和菓子好きの方にこそ味わっていただきたいお菓子です。お店ごとに異なる生地の食感、餡の味わい、焼き加減を食べ比べる楽しみもあります。
お供え・法事に
落ち着いた見た目と品のある味わいの茶通は、お供えやお盆、法事の菓子としても適しています。派手さのない控えめな佇まいが、そうした場面にふさわしい品格を感じさせます。
新茶のシーズン(5月)に
5月は新茶のシーズンです。新茶の時期に合わせて、抹茶の風味が豊かな茶通を手作りしたり、お取り寄せしたりするのは季節の楽しみ方として粋なものです。もちろん茶通は通年楽しめるお菓子ですが、新茶の季節にはひときわ香り高い茶通が味わえます。
材料
茶通を作るために必要な材料は、非常にシンプルです。
生地の材料
薄力粉(小麦粉)、上白糖、卵白、抹茶(または挽茶)、片栗粉(入れない場合もある)
餡の材料
こしあん(小豆)、黒ゴマ(胡麻餡にする場合)、砂糖、水あめ
仕上げ用
煎茶の葉(2〜3枚)、または黒ゴマ
その他
打ち粉(薄力粉)、サラダ油(焼き用・少量)
基本的にバターや牛乳などの乳製品は使わず、卵も卵白のみを使用するため、和菓子らしいさっぱりとした味わいに仕上がります。原材料がシンプルな分、ひとつひとつの素材の品質が仕上がりを大きく左右するのが茶通の特徴です。特に抹茶の品質は風味に直結するため、良質な宇治産抹茶などを使うことで香り高い茶通になります。
レシピ
ここでは家庭でも作りやすい、基本的な茶通のレシピ(約12個分)を紹介します。
材料(12個分)
〈生地〉卵白20g、上白糖50g、薄力粉50g、片栗粉5g、抹茶 小さじ1〜2
〈胡麻餡〉こしあん(市販品でも可)280g、炒り黒ゴマ 大さじ1、上白糖 大さじ1、水あめ 少々
〈仕上げ用〉煎茶の葉 適量(24〜36枚程度)
〈その他〉打ち粉(薄力粉)適量、サラダ油 少量
作り方
- まず胡麻餡を準備します。鍋にこしあん、上白糖、水あめを入れてよく混ぜながら弱火にかけます。ほどよい硬さになったら炒り黒ゴマを加えて混ぜ合わせ、バットなどに取り出して冷まします。冷めたら約23gずつに分けて丸めておきます。抹茶餡にアレンジする場合は、黒ゴマの代わりに少量の熱湯で溶いた抹茶を加えて練り込みます。
- 生地を作ります。ボウルに上白糖をふるい入れ、卵白を少量ずつ加えながらめん棒やすりこぎで丁寧にすり混ぜます。ここでのポイントは、泡立てるのではなく、すり合わせるようにして空気を入れないことです。空気が入ると焼いたときに生地が膨らんでしまい、平らで美しい焼き上がりになりません。滑らかなペースト状になるまで丁寧に混ぜ合わせましょう。
- 砂糖と卵白がしっかりと混ざったら、薄力粉、片栗粉、抹茶を合わせてふるい入れ、ゴムベラでさっくりと切るように混ぜ合わせます。混ぜすぎるとグルテンが出て固い生地になるので注意しましょう。
- 打ち粉を振ったバットやまな板の上に生地を取り出し、約8gずつに切り分けます。手にも打ち粉をつけながら、生地を手のひらで円形に薄く広げ、切り口が内側になるように丸めた餡をのせて包みます。包み終えたら閉じ口を下にして形を整え、上面に煎茶の葉を2〜3枚のせて軽く押さえます。
- フライパンに薄くサラダ油をひき、余分な油はペーパータオルで拭き取ります。茶葉のついた面を下にして生地を入れ、手やフライ返しで軽く押さえつけながら弱火でじっくりと焼きます。押さえつけることで生地が平たくなり、茶通らしい形に整います。片面に美しい焼き色がついたら裏返し、もう片面も同様に焼きます。両面にきれいな焼き目がついたら、網の上に並べて冷まして完成です。
焼き加減は弱火でじっくりが基本です。強火にすると表面だけが焦げて中が生焼けになってしまいます。美しい焼き色をつけるためにも、時間をかけてゆっくり焼くことが大切です。
販売温度帯
茶通の販売温度帯は、製造者や製品タイプによって異なります。
生菓子タイプの茶通は冷蔵での販売が基本です。たとえばくり屋南陽軒の茶通は冷蔵便(クロネコヤマト冷蔵便)での配送となっています。
半生菓子タイプの茶通は、常温で販売されることが一般的です。方寿堂や山本製菓などの量産品は、常温の棚に並べられて販売されています。
家庭で手作りした場合は、保存は密閉容器に入れて冷蔵保存するのが安心です。食べる際は常温に戻してからいただくと、生地の香ばしさと餡の風味がより楽しめます。
主な流通形態
茶通の流通形態はいくつかのパターンがあります。
和菓子専門店での店頭販売
京都をはじめ、全国各地の和菓子店で1個単位あるいは箱入りで販売されています。東京の「御菓子司 東海」のように、実店舗でのみ購入可能な店もあります。
オンラインショップ(通信販売)
くり屋南陽軒は楽天市場やぐるすぐりなどのECモールに出店しており、冷蔵便での全国配送に対応しています。
スーパーや量販店
山本製菓や方寿堂などの量産タイプの茶通が半生菓子として常温棚に陳列されていることがあります。こうした商品は手軽な価格で日常的に楽しめる茶通です。
百貨店の和菓子売場
京都の老舗和菓子店の茶通が取り扱われることがあります。手土産やギフト用の箱入り商品として、百貨店ならではの品揃えで購入可能です。
価格帯
茶通の価格帯は、製品タイプや販売店によって幅があります。
量産タイプの半生菓子(スーパーなどで販売)は1袋200〜400円程度が相場です。山本製菓の茶通は190g入りで参考上代300円となっています。
専門店の生菓子タイプの茶通は1個あたり130〜250円程度が中心的な価格帯です。御菓子司 東海の茶通は1個250円程度、くり屋南陽軒の茶通は1個あたり約180円(8個入り1,445円の場合)となっています。
箱入りのギフト商品としては1,000円〜3,500円程度の価格帯が主流です。6個入りで1,000円前後、15〜20個入りで2,500〜3,500円程度が目安です。
日持ち
茶通の日持ちは、製品タイプによって大きく異なります。
生菓子タイプ
製造日から要冷蔵で3〜4日程度。くり屋南陽軒の茶通は「商品発送日より要冷蔵で4日」と記載されています。
半生菓子タイプ
常温で1〜2週間程度。焼き加減がしっかりしている製品ほど日持ちする傾向があります。
手作りの場合
4〜5日程度(保存環境による)。富澤商店のレシピでも「日持ち4〜5日」と案内されています。密閉容器に入れて涼しい場所で保管し、できるだけ早くいただくのが美味しく楽しむコツです。
いずれの場合も、時間が経つにつれて生地のカリッとした食感は失われ、しっとりとした食感に変化していきます。焼きたての香ばしさを楽しみたい場合は、なるべく早く食べることをおすすめします。
アレンジ・バリエーション
茶通はシンプルな構造の和菓子であるため、材料や製法を少し変えるだけで多彩なバリエーションを楽しむことができます。
餡のバリエーション
最もオーソドックスなのはこしあんを使った茶通ですが、つぶあんに変えれば小豆の粒感が加わり、より素朴な味わいになります。黒ゴマを練り込んだ胡麻餡は茶通の定番アレンジで、ゴマのコクと香ばしさが抹茶の生地と絶妙にマッチします。白こしあんに抹茶を練り込んだ抹茶餡を使えば、生地と餡の両方から抹茶の風味を楽しめる「ダブル抹茶」の茶通になります。そのほかにも、白あんにゆずの皮を刻んで加えたゆず餡や、栗餡、桜餡など、季節に合わせた餡を使ったアレンジも楽しめます。
生地のバリエーション
基本は抹茶を練り込んだ緑色の生地ですが、長野県の「いとうや」のように抹茶を入れない白い生地の茶通も存在します。ほうじ茶パウダーを使えば、香ばしさが際立つほうじ茶風味の茶通になりますし、きな粉を少量混ぜ込むことで和の風味がさらに深まります。
トッピングのバリエーション
表面にのせるものも工夫次第で変化が楽しめます。煎茶の葉のほかに、白ゴマ、松の実、くるみの小片などをのせて焼くこともできます。桜の塩漬けをのせて焼けば、春らしい桜茶通に仕上がります。
形のバリエーション
伝統的な茶通は方形(正方形に近い形)や円盤形ですが、小さく丸く作って一口サイズにしたり、楕円形に整えたりと、形を変えることで見た目の印象も変わります。小さめに作れば、お茶席の干菓子的な使い方もできるでしょう。
焼き方のバリエーション
フライパン(平鍋)で焼くのが基本ですが、オーブンを使って焼くことも可能です。オーブンで焼くとより均一に火が通り、フライパンとはまた異なるサクッとした食感に仕上がります。焼き時間や温度を調整することで、カリカリの硬めの仕上がりからしっとり柔らかめの仕上がりまで好みに合わせた茶通を作ることができます。
