お菓子の名前(日本語)
チーズケーキ
お菓子の名前(外国語)
Cheesecake(英語) / Gâteau au fromage(フランス語) / Käsekuchen(ドイツ語) / Sernik(ポーランド語)
お菓子の分類
洋菓子(西洋菓子)/ケーキ類/チーズ菓子
どんなお菓子
チーズケーキとは、チーズを主原料とした西洋菓子の一種である。クリームチーズやマスカルポーネ、リコッタ、カッテージチーズなど、柔らかく塩分の少ないフレッシュタイプのチーズに、砂糖、卵、生クリーム、小麦粉やコーンスターチなどを混ぜ合わせて作る。その製法や仕上がりによっていくつかの種類に分かれるが、大きくは「ベイクドチーズケーキ」「レアチーズケーキ」「スフレチーズケーキ」の三つに大別される。
ベイクドチーズケーキはオーブンできつね色に焼き上げるタイプで、濃厚でしっかりとした味わいが特徴である。レアチーズケーキは加熱せず、ゼラチンなどで冷やし固めるタイプで、なめらかで軽い口あたりが魅力となっている。スフレチーズケーキはメレンゲを加えて湯煎焼きにするタイプで、ふわふわとしたしゅわっと溶ける食感が楽しめる。この三つ以外にも、ニューヨークチーズケーキやバスクチーズケーキなど、世界各地で独自の進化を遂げたバリエーションが無数に存在し、老若男女を問わず世界中で愛されているお菓子である。
チーズの濃厚なコクと適度な酸味、甘さのバランスが絶妙なハーモニーを生み出す点がチーズケーキの最大の魅力であり、シンプルな材料で家庭でも比較的簡単に作れることから、手作りスイーツの定番としても広く親しまれている。
お菓子の名前の由来
「チーズケーキ(Cheesecake)」という名前は、その名が示すとおり「チーズ(Cheese)」と「ケーキ(Cake)」を組み合わせた英語に由来する。すなわち「チーズで作ったケーキ」という極めて直接的な命名であり、世界各地の言語でもほぼ同様の構造をもつ名称が用いられている。ドイツ語では「Käsekuchen(ケーゼクーヘン)」、フランス語では「Gâteau au fromage(ガトー・オ・フロマージュ)」、イタリア語では「Torta di formaggio(トルタ・ディ・フォルマッジョ)」といった具合に、いずれも「チーズのケーキ」という意味である。
なお、古代ギリシャ時代にはチーズケーキの原型ともいえる食べ物が「トリヨン」や「プラクース(plakous)」と呼ばれていた。「プラクース」はギリシャ語で「平たい塊」を意味し、チーズと小麦粉と蜂蜜を混ぜて平たく焼いたものを指していた。現代のチーズケーキの名前の由来はもちろん英語圏での命名に遡るが、チーズを使った菓子という概念そのものは古代文明にまでルーツをたどることができる。
お菓子の歴史
チーズケーキの歴史は驚くほど古く、その起源は紀元前にまでさかのぼる。
紀元前776年に開催された第一回古代オリンピックでは、すでに選手たちにチーズケーキの原型である「トリヨン」が振る舞われていたと伝えられている。トリヨンはチーズに牛乳や蜂蜜、小麦粉などを混ぜて焼いたもので、当時のギリシャでは体力をつけるための栄養食として珍重されていた。紀元前5世紀ごろの古代ギリシャでは「プラクース」と呼ばれるチーズ菓子が広く作られるようになり、結婚式で花嫁が焼いて新郎の家族に振る舞う習慣もあったとされる。西暦230年ごろには、ギリシャの作家アテナイオスによって最古のチーズケーキのレシピが記録されている。
ローマ帝国の時代になると、ギリシャのチーズケーキがヨーロッパ各地に広まった。紀元前160年ごろにローマの政治家カトーが著した農書『農業について(De Agri Cultura)』には、「リブム(libum)」や「サビルム(savillum)」、「プラセンタ(placenta)」といった神に奉納するためのチーズケーキのレシピが掲載されており、このうちサビルムは現代のアメリカ風チーズケーキの祖先ともいわれている。
中世になると、ポーランドのポドハレ地方で「セルニック(Sernik)」と呼ばれるベイクドチーズケーキが郷土菓子として定着した。セルニックは生乳を軽く発酵させたフレッシュチーズ「トゥファルク」をふんだんに使い、パイ生地の上に流し入れて焼くのが特徴である。近年、ポーランド南部から約7000年前のものとされる人類最古のチーズ製造の痕跡が発見され、チーズの起源説が従来の中東・地中海周辺説から覆されようとしている点も注目に値する。
チーズケーキが新大陸アメリカに渡ったのは、ポーランドやヨーロッパ東部からの移民、とくにクラクフ周辺からのユダヤ人移民によるところが大きい。彼らが持ち込んだレシピが新天地でアレンジされ、やがてアメリカ独自のチーズケーキ文化が花開くことになる。1872年には、ニューヨークの乳製品加工業者ウィリアム・ローレンスが、フランスのヌーシャテルチーズを再現しようとする過程で偶然クリームチーズを開発した。このクリームチーズの登場がチーズケーキの歴史を大きく変えることになる。のちにクラフト社がローレンスのクリームチーズを「フィラデルフィア・クリームチーズ」の名で販売し、これが世界的に普及したことで、クリームチーズを使った濃厚なチーズケーキが世界標準となっていった。
日本にチーズケーキが広まったのは比較的新しく、1960年代から洋菓子店やレストランで提供されるようになり、1980年代ころから焼きチーズケーキが菓子パンのような形態で広く販売されるようになった。1984年には大阪の「りくろーおじさんの店」が焼きたてスフレチーズケーキを発売し大ヒットを記録した。スフレチーズケーキは日本で独自に発展したもので、海外では「Japanese Cheesecake(ジャパニーズ・チーズケーキ)」や「Japanese Cotton Cheesecake」と呼ばれ、近年世界中で人気を集めている。2018年ごろからはスペイン・バスク地方発祥のバスクチーズケーキが日本でも一大ブームを巻き起こし、コンビニ各社が商品化するなど、チーズケーキは常に新たなトレンドを生み出し続けている。
発祥の地
チーズケーキの最古の起源とされるのは古代ギリシャであり、とくにサモス島で原始的なチーズ型が発見されたことから、この島が発祥地の一つと考えられている。ベイクドチーズケーキの直接的な起源は中世ポーランドのポドハレ地方のセルニックにあるとされ、現代の主流であるクリームチーズを使ったチーズケーキはアメリカ・ニューヨークで確立された。スフレチーズケーキは日本が発祥であり、バスクチーズケーキはスペイン・バスク地方のサンセバスチャンにあるバル「ラ・ヴィーニャ」が発祥の店として知られている。このように、チーズケーキは単一の発祥地を持つというよりも、世界各地でそれぞれの食文化と結びつきながら独自に発展してきたグローバルなお菓子といえる。
有名な商品(メーカー名と商品名と販売価格)
チーズケーキは日本国内だけでも数え切れないほどの名品が存在する。以下に、特に知名度の高い代表的な商品を紹介する(価格は2025年時点の税込参考価格であり、変動する場合がある)。
チーズガーデン「御用邸チーズケーキ」
1,680円(税込)。栃木県那須に本店を構えるチーズガーデンの看板商品で、数種類のチーズをブレンドした濃厚なベイクドチーズケーキである。しっとりとした食感とチーズの深いコクが特徴で、常温保存が可能(製造日より16日間)という利便性の高さからギフトとしても絶大な人気を誇る。ホールサイズでこの価格というコストパフォーマンスの良さも魅力である。
小樽洋菓子舗ルタオ「ドゥーブルフロマージュ」
2,376円(税込)。北海道小樽の名店ルタオを代表する二層構造のチーズケーキで、上層にふんわりとしたレアチーズ、下層に濃厚なベイクドチーズを重ねた贅沢な一品である。口の中でとろけるような食感が特徴で、冷凍配送により全国どこからでもお取り寄せできる。半解凍で食べるとアイスケーキのような味わいも楽しめる。
りくろーおじさんの店「焼きたてチーズケーキ」
1,065円(税込)。1984年の発売以来、大阪を代表する銘菓として愛され続けている元祖スフレチーズケーキである。デンマーク産のクリームチーズを使い、底にはレーズンが散りばめられている。ふわふわしゅわっとした軽い食感が特徴で、焼きたての温かい状態で提供されるのが最大の魅力である。直径18cmのホールサイズで1,000円台という驚異的なコストパフォーマンスも人気の理由となっている。
GAZTA(ガスタ)「バスクチーズケーキ」
5,720円(税込/15cm)。東京・白金高輪に店舗を構える、日本におけるバスクチーズケーキブームの火付け役となった専門店である。スペイン・バスク地方のサンセバスチャンにある名店「ラ・ヴィーニャ」から直接レシピの伝授を受けた本格的な味わいが特徴で、表面は香ばしく焦がし、中はとろりとクリーミーな対比が絶品である。
Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)「Mr. CHEESECAKE Classic」
4,779円(税込)。フレンチレストラン出身のシェフ田村浩二氏が手がける、「人生最高のチーズケーキ」をコンセプトにしたブランドである。バニラ、レモン、トンカ豆の三つの香りが調和し、小麦粉を使わない製法で実現した儚い口溶けが特徴である。冷凍・半解凍・全解凍と温度帯によって異なる三つの食感と風味を楽しめるのが最大のこだわりとなっている。
味や食感などの特徴
チーズケーキの味わいは、主原料であるチーズの豊かなコクとミルキーな風味、そして適度な酸味が基調となる。砂糖の甘さとチーズの塩気やうま味が絶妙に調和し、レモン汁を加えることでさわやかな後味が生まれる。バニラの香りを添えると甘い余韻が広がり、全体として上品でありながら満足感の高い味わいに仕上がる。
食感はチーズケーキの種類によって大きく異なる。ベイクドチーズケーキはしっとりと目が詰まった重厚な口あたりが特徴で、噛みしめるほどにチーズの風味が広がる。ニューヨークチーズケーキはその中でも特に濃厚でねっとりとした食感を追求したタイプである。レアチーズケーキはなめらかでムースのような軽やかな食感が魅力で、口の中でふわりと溶けていく。スフレチーズケーキはメレンゲの力でふんわりと膨らんだ生地がしゅわっと口の中で消えていく、まさに「空気をまとったチーズケーキ」といえる繊細な食感である。バスクチーズケーキは表面がほろ苦いカラメル状に焦がされ、中はとろりとしたクリーム状で、この対照的な食感のコントラストが大きな魅力となっている。
また、土台に砕いたビスケットやクラッカーを使う場合は、サクサクとした食感がチーズ生地のなめらかさと好対照をなし、食感の面でもアクセントを生んでいる。
どんな場面やどんな人におすすめ
チーズケーキは実に幅広い場面と人々に向いたお菓子である。
まず、手土産やギフトとしての適性が非常に高い。御用邸チーズケーキのように常温保存が可能で日持ちするタイプは、ビジネスシーンでの手土産やお中元・お歳暮の贈り物として最適である。見た目の上品さと万人受けする味わいから、相手の好みがわからない場合でも安心して選べるお菓子の一つといえる。
誕生日や記念日のケーキとしてもチーズケーキは人気が高い。生クリームたっぷりのデコレーションケーキが苦手な方や、甘いものが得意でない方にとっても、チーズケーキの控えめな甘さとさわやかな酸味は食べやすい。特に大人の誕生日パーティーや、甘さ控えめを好むシニア世代のお祝いにぴったりである。
ティータイムのお供としても優秀で、コーヒーや紅茶はもちろん、意外にも日本茶との相性も良い。チーズの濃厚さがお茶の渋みと絶妙にマッチし、和洋折衷の新しい楽しみ方ができる。ワインとの組み合わせもおすすめで、甘口の白ワインやシャンパンはチーズケーキの風味を引き立てる最高のパートナーとなる。
お菓子作り初心者にもチーズケーキはおすすめである。基本的なベイクドチーズケーキであれば、材料を順番に混ぜて焼くだけというシンプルな工程で完成するため、お菓子作りの入門編として最適である。親子で一緒に作る手作りスイーツとしても楽しめるだろう。
材料
チーズケーキの基本的な材料は、種類によって多少異なるが、概ね以下のとおりである。
ベイクドチーズケーキの場合、主材料はクリームチーズ(200g程度)、砂糖またはグラニュー糖(60〜80g)、卵(2個)、生クリーム(150〜200ml)、薄力粉またはコーンスターチ(大さじ1〜3程度)、レモン汁(小さじ1〜2)である。下に敷くクラスト(土台)の材料として、ビスケットまたはグラハムクラッカー(80〜100g)とバター(40〜50g)を用意する。お好みでバニラエッセンスを数滴加えることで、より香り豊かな仕上がりになる。
レアチーズケーキの場合は、加熱の代わりにゼラチン(5〜10g)を使って冷やし固める。クリームチーズ、砂糖、生クリーム、ヨーグルト、レモン汁が基本材料で、ゼラチンの代わりに寒天を使えば、よりあっさりとした口あたりになる。
スフレチーズケーキの場合は、卵黄と卵白を分け、卵白を泡立ててメレンゲにする工程が加わる。メレンゲを加えることで生地に空気が含まれ、あのふわふわとした軽い食感が生まれる。
レシピ
ここでは、最も基本的なベイクドチーズケーキのレシピを紹介する。直径15cmの丸型1台分である。
- まず、クリームチーズ200gを室温に戻してやわらかくしておく。ビスケット80gをポリ袋などに入れて細かく砕き、溶かしバター40gを加えてよく混ぜ合わせる。この混合物をケーキ型の底に敷き詰め、スプーンの背などでしっかりと押し固めたら、冷蔵庫に入れて冷やしておく。オーブンを170度に予熱しておく。
- 次にフィリングを作る。やわらかくしたクリームチーズをボウルに入れ、泡立て器でなめらかなクリーム状になるまで混ぜる。砂糖70gを加えてさらによく混ぜ、溶きほぐした卵2個を2〜3回に分けて加え、そのつどしっかりと混ぜ合わせる。生クリーム200mlを加えて混ぜ、薄力粉20gをふるい入れてさっくりと混ぜ合わせる。最後にレモン汁小さじ2を加えてひと混ぜし、冷やしておいた型に流し入れる。
- 170度に予熱したオーブンで40〜45分焼く。表面にきれいな焼き色がつき、中央を軽く押して弾力を感じるようになったら焼き上がりである。粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ、しっかりと冷やしてから型から外す。一晩冷蔵庫で寝かせると、味がなじんでより美味しくなる。
販売温度帯
チーズケーキの販売温度帯は、その種類と商品特性によって異なる。
ベイクドチーズケーキは冷蔵(10度以下)での販売が基本であるが、御用邸チーズケーキのように常温(直射日光・高温多湿を避けた場所)で販売・保存できるタイプも存在する。レアチーズケーキは冷蔵必須であり、流通段階では冷凍されていることも多い。スフレチーズケーキは焼きたてを常温で販売する店舗もあるが、購入後は速やかに冷蔵保存が推奨される。
お取り寄せの場合は冷凍配送が主流であり、ルタオのドゥーブルフロマージュやMr. CHEESECAKEのように冷凍状態で届き、食べる前に冷蔵庫で解凍するという形態が一般的である。コンビニやスーパーで販売されるチーズケーキはチルド(冷蔵)が主であるが、スティック状のものやカップ入りのものは冷凍コーナーで販売されることもある。
主な流通形態
チーズケーキの流通形態は実に多彩である。
最も一般的なのはホールケーキの形態で、丸型の12cm〜18cm程度のサイズが主流である。専門店やパティスリーではカットピース(1切れ単位)でも販売されており、カフェや喫茶店ではケーキセットの一品として提供されることが多い。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットでは、1人分サイズのカップ入りやスティック状のチーズケーキが販売されており、手軽に楽しめる形態として広く流通している。真空パックされた個包装タイプもあり、100円台の手頃な価格帯で手に入るものもある。
お取り寄せ市場では、冷凍配送のホールケーキが主流である。専用の化粧箱に入った贈答用商品も充実しており、百貨店のオンラインショップや楽天市場、Amazonなどのネット通販を通じて全国どこからでも購入できる環境が整っている。近年はSNS映えを意識した個性的なパッケージの商品も増えており、ガーゼで包んだレアチーズケーキや瓶入りのチーズケーキプリンなど、新しい流通形態も登場している。
価格帯
チーズケーキの価格帯は非常に幅広い。
コンビニやスーパーで購入できるカップ入り・個包装タイプは100円〜350円程度が中心価格帯である。量産型のホールチーズケーキは500円〜1,500円程度で、りくろーおじさんの焼きたてチーズケーキ(1,065円)がこの価格帯の代表格といえる。
専門店やパティスリーのホールチーズケーキは1,500円〜5,000円程度が中心で、御用邸チーズケーキ(1,680円)やルタオのドゥーブルフロマージュ(2,376円)がこのゾーンに位置する。Mr. CHEESECAKE Classic(4,779円)やGAZTAのバスクチーズケーキ15cm(5,720円)は、プレミアムクラスの価格帯である。
さらに高価格帯としては、鎌倉山の「ハウス オブ フレーバーズ」のチーズケーキが小サイズ6,000円・大サイズ15,000円(いずれも税込)で販売されており、「日本一高いチーズケーキ」として知られている。カフェやレストランでカットピースを食べる場合は、1切れ400円〜900円程度が一般的である。
日持ち
チーズケーキの日持ちは種類や保存方法によって大きく異なる。
焼き菓子の一種とはいえ、チーズケーキは乳製品と卵を多く含むため、一般的な焼き菓子のような常温での長期保存には向かない。ベイクドチーズケーキの場合、冷蔵保存で3〜5日程度が一般的な賞味期限である。ただし、御用邸チーズケーキのように製造工程を工夫することで常温保存可能・製造日より16日間というものも存在する。
レアチーズケーキはゼラチンや生クリームを使用しているため冷蔵保存が必須で、賞味期限は冷蔵で2〜4日程度が標準的である。スフレチーズケーキは焼きたての美味しさが最大の魅力であるため、当日中〜翌日中に食べきるのが望ましい。
冷凍保存であれば大幅に日持ちが延びる。冷凍配送の商品は製造日から1〜6ヶ月程度の賞味期限が設定されていることが多く、Mr. CHEESECAKEの場合は冷凍(マイナス18度以下)で1ヶ月以上とされている。手作りチーズケーキの場合も、ラップで密閉して冷凍すれば2〜4週間程度保存が可能である。
アレンジ・バリエーション
チーズケーキのバリエーションは実に豊富であり、世界中でさまざまなアレンジが生み出されている。
ニューヨークチーズケーキ
ベイクドチーズケーキの一種だが、クリームチーズの使用量が多く、サワークリームや生クリームもたっぷり加えるため、非常に濃厚でねっとりとした食感に仕上がる。湯煎焼きでじっくり火を通すのが特徴で、表面にひび割れが入りにくい。20世紀初頭のニューヨークで確立され、とくに1950年代にユダヤ系のデリカテッセンを中心に普及した。
バスクチーズケーキ
スペイン・バスク地方のサンセバスチャンにあるバル「ラ・ヴィーニャ」が1990年ごろに考案したとされるチーズケーキで、高温のオーブンで一気に焼き上げ、表面を焦がすのが最大の特徴である。中はとろりと半熟状で、キャラメリゼされた外側とのコントラストが魅力となっている。日本では2018年ごろから大流行し、コンビニ各社も次々と商品化した。
スフレチーズケーキ(ジャパニーズチーズケーキ)
メレンゲ(泡立てた卵白)をチーズ生地に混ぜ合わせ、湯煎焼きにすることでふわふわとした軽い食感に仕上げるタイプである。日本で独自に発展したとされ、海外では「Japanese Cheesecake」の名で親しまれている。りくろーおじさんの店やてつおじさんの店(Uncle Tetsu)などが有名で、後者はカナダやタイをはじめ世界各地にも出店している。
チーズテリーヌ
近年人気が高まっているバリエーションで、テリーヌ型で湯煎焼きにし、なめらかで濃密な口あたりに仕上げたチーズケーキである。見た目はシンプルだが、口に入れた瞬間にとろけるようなリッチな食感が楽しめる。
トゥファルク(チーズ)」を使ったポーランドのセルニック
パイ生地を下に敷き、フレッシュチーズベースの生地を流し入れ、さらに上にパイ生地を網目状に飾って焼くという伝統的なスタイルである。酸味のあるフレッシュチーズを使うため、レモン汁を加えないのが本来のレシピという点も興味深い。
フレーバーバリエーション
チーズケーキはフレーバーのアレンジも自在である。抹茶チーズケーキは日本茶のほろ苦さとチーズの酸味が絶妙にマッチし、和テイストの上品な味わいに仕上がる。チョコレートチーズケーキはカカオの深みとチーズのコクが融合した濃厚な味わいが楽しめる。フルーツを使ったバリエーションも多彩で、イチゴやブルーベリー、マンゴーなどのソースやトッピングを添えたもの、生地自体にフルーツピューレを練り込んだものなどがある。キャラメルやほうじ茶、ラムレーズン、ティラミス風など、多様なフレーバー展開が各メーカーから次々と提案されている。
食感のアレンジ
従来の型にとらわれない新しい食感のチーズケーキも登場している。Mr. CHEESECAKEのように冷凍・半解凍・全解凍の三段階の温度で異なる食感を楽しむもの、アイスクリーム感覚で食べるフローズンチーズケーキ、チーズケーキをサンドクッキーに挟んだ「チーズケーキサンド」、瓶に入れてスプーンで食べるグラスチーズケーキなど、形態・食感ともに進化を続けている。
