お菓子の名前(日本語)
フラン
お菓子の名前(外国語)
Flan(フランス語・英語・スペイン語共通)/Flan pâtissier(フラン・パティシエ、フランス語で「菓子職人のフラン」)/Flan parisien(フラン・パリジャン、「パリ風のフラン」)
お菓子の分類
洋菓子(フランス菓子)/焼き菓子/タルト菓子
どんなお菓子
フランとは、タルト生地(パート・ブリゼやパート・シュクレなど)にカスタードベースのクリーム(アパレイユ)をたっぷりと流し込み、オーブンでじっくりと焼き上げたフランスの伝統菓子です。フランスでは「国民的おやつ」として広く愛されており、街中のパティスリー(菓子店)やブーランジュリー(パン屋)のショーケースに並んでいる日常的な存在です。大きなホールサイズで焼き上げたものをカットして販売するスタイルが一般的で、フランス人にとっては「ちょっと疲れた日に買って帰る」ような気軽さのあるお菓子です。
外見はタルトのような丸い形で、表面にはこんがりとした焼き色がつき、切り分けるとぷるんと揺れるカスタードクリームが顔を出します。カスタードクリームには小麦粉やコーンスターチなどの粉類が加えられているため、日本人がイメージする「プリン」よりもしっかりとした弾力があり、切り分けても形が崩れにくいのが特徴です。
なお、「フラン」という名称は国や地域によって指すお菓子が大きく異なります。フランスではこのタルトスタイルの焼き菓子を指しますが、スペインやメキシコなどのスペイン語圏では、カラメルソースをかけたカスタードプリンのことを「フラン」と呼びます。また、フランス料理の世界では、ブイヨンに卵と具材を加えてココットで蒸し焼きにした「カニのフラン」のような食事系の料理もフランと呼ばれます。本記事では、主にフランスの伝統菓子としてのフラン(フラン・パティシエ)について紹介します。
お菓子の名前の由来
「フラン」の語源は、ラテン語の「flado(フラド)」に遡ります。フラドとは「丸くて平たいもの」を意味する言葉で、フランの見た目(丸くて平たいタルト形状)をそのまま表現しています。このラテン語が中世フランス語の「flaon(フラオン)」へと変化し、やがて現在の「flan(フラン)」という形に落ち着きました。
また、古高ドイツ語の「flado(フラード)」も同じく「平たいケーキ」を意味しており、ヨーロッパの広い地域で「丸くて平らな焼き菓子」を表す共通の語源が存在していたことがわかります。フランス語やスペイン語をはじめ、多くのヨーロッパ言語の起源となったラテン語にルーツがあることから、フランが古くから広い地域で親しまれてきた菓子であることがうかがえます。
なお、一部ではフランス北部の「フランドル(Flandre)」地方が名前の由来だとする説もありますが、語源学的にはラテン語のフラド説が有力とされています。
お菓子の歴史
フランの歴史は驚くほど古く、その起源は古代ローマ時代まで遡ります。
古代ローマ人は世界で初めて鶏を家畜化し、大量の卵を手に入れることに成功しました。そこでギリシャ人の調理法を参考にしながら、卵と牛乳を使った料理を考案します。こうして生まれたのが「ティロパティナム(Tyropatinum)」と呼ばれるお菓子で、これがフランの原型とされています。ティロパティナムは、牛乳に卵とはちみつを加えて加熱し、仕上げに胡椒をふるという、現代の感覚からするとやや意外なレシピでした。卵、はちみつ、胡椒はいずれも当時の高級食材であり、庶民には手の届かない贅沢なデザートだったと考えられています。このレシピは古代ローマの料理書「アピシウス(Apicius)」にも記録が残されています。
中世に入ると、ティロパティナムは「フラド」という名のケーキとしてヨーロッパ全域に広がりました。この頃のフランはまだ甘いお菓子に限らず、魚や野菜を使った惣菜的なものも含め、さまざまなバリエーションが存在していました。6世紀の詩にも登場するほど古くからヨーロッパの食文化に根付いていたことがわかっています。
14世紀のフランスでは、すでに現在のフランに近い形態——すなわちパート(生地)の中にカスタードベースのアパレイユ(液体状の生地)を詰めて焼くスタイル——が見られるようになりました。15世紀以降にはパイ生地(パート・ブリゼ)にカスタードを流し込んで焼くスタイルが確立され、現在の「フラン・パティシエ」のルーツが形作られました。
一方、同じ「フラン」の名前を持ちながら、スペインでは生地を使わないプリン型のフランが発展しました。スペインによる中南米植民地化とともに、このプリン型フランはメキシコ、キューバ、プエルトリコなどのラテンアメリカ諸国に広がり、各地の食文化に溶け込んでいきました。フランスでもブルターニュ地方の「ファー・ブルトン(Far Breton)」やリムーザン地方の「フロニャルド(Flognarde)」など、フランから派生した生地なしタイプの地方菓子がいくつも生まれています。
1950年出版のフランス菓子の専門書「現代フランス菓子概論(Traité de Pâtisserie Moderne)」には9種類ものフランが掲載されており、その中で現代のフランス人が一般的に思い浮かべるものは「Flan Parisien(パリ風のフラン)」として紹介されています。その他に「ポーランド風」「ブルターニュ風(ファー・ブルトン)」などのバリエーションもあり、20世紀に至ってもなおフランの多様な進化が続いていたことがわかります。
近年、フランスではフランが再び大きなブームとなっています。パリの新聞や雑誌では「パリのベストフラン(Meilleurs Flan à Paris)」といった特集記事が組まれるほど注目を集めており、著名なパティシエやMOF(フランス国家最優秀職人章)保持者がこぞってオリジナルのフランを発表しています。2019年にはMOFのステファン・グラシエシェフが著書「Flan Gourmands(フラン・グルマン)」を出版し、20種類以上のフランのレシピを紹介して話題になりました。
日本においてもこのトレンドが波及し、2024年には日本初のフラン専門店が誕生するなど、注目度が急速に高まっています。
発祥の地
フランの最も古い起源は古代ローマ帝国(現在のイタリアを中心とした地中海世界)です。ローマ人がギリシャ人の調理法を参考にして考案した「ティロパティナム」がフランの原型であり、ここからヨーロッパ全域へ広がりました。
現在、お菓子としてのフラン(フラン・パティシエ)が最も定着しているのはフランスで、特にパリを中心としたスタイルが「フラン・パリジャン」として世界的に知られています。一方、スペインやメキシコなどスペイン語圏で親しまれるプリンタイプのフランも、同じローマ起源の流れを汲むものです。
つまりフランは、単一の国の菓子というよりも、古代ローマを起点にヨーロッパ各地で独自に進化した「汎ヨーロッパ的なお菓子」と言えます。
有名な商品(メーカー名と商品名と販売価格)
日本国内でフランを購入できる有名な店舗・商品は以下の通りです(価格は税込、2026年4月時点の情報)。
PAQUET MONTÉ(パケモンテ)/代々木公園
2024年2月にオープンした日本初のフラン・パティシエ専門店です。株式会社FLANが運営し、シェフパティシエの本田珠美氏がフランス産発酵バターや独自ブレンドの小麦粉を使い、4日間かけて仕込んだ多層のパイ生地が特徴です。「バニラ」が900円、季節限定の「チョコレート」や「ちぢみほうれん草」などが1,200円前後で販売されています。毎日300個限定という希少性も話題を呼んでいます。
フレデリック・カッセル 銀座三越店/銀座
フランス北部アブヴィル出身の名パティシエ、フレデリック・カッセルが手がけるブランドです。「アントルメ フラン・ヴァニーユ」(12cmホールサイズ)が3,240円で、銀座三越店限定で販売されています。スペシャリテ「ミルフイユ・ヴァニーユ」にも使われるパイ生地にマダガスカル産バニラのカスタードを合わせた、昔懐かしい味わいが魅力です。
ジョエル・ロブション(ル パン ドゥ ジョエル・ロブション 他)
2026年1月から期間限定で「フラン ヴァニーユ」を560円で販売し、好評により販売期間を延長しました。発酵バターが香るザクザクの生地と、とろけるカスタードクリームが特徴で、直径約9cmの食べきりサイズです。
Goûter(グテ)/学芸大学
リヨンを拠点とするパティシエ、セバスチャン・ブイエが手がける「フランスのおやつ」がテーマの店舗です。「クレームフラン」が各476円、「クレームフラン カフェオレ」が各497円、クロワッサン生地でフランを包んだ「クロッフラン」が各411円で販売されています。
BURDIGALA TOKYO(ブルディガラ トーキョー)/東京駅
東京駅に併設されたベーカリー&パティスリーで、フランを1個388円(テイクアウト価格)で販売しています。広尾店の人気シュークリームと同じカスタードを使用し、焼きたて(10時・13時・17時の焼き上がり)を楽しめるのが魅力です。
リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー/吉祥寺・京都
パリ発のパティスリーで、土日限定でフランを648円(税込)で販売しています。フランス産発酵バターを練り込んだ薄いパイ生地にマダガスカル産バニラビーンズのカスタードを流して焼き上げた一品です。
味や食感などの特徴
フランの最大の魅力は、素朴でありながら奥深い味わいと、独特の食感のコントラストにあります。
まず土台のタルト生地は、パート・ブリゼ(練りパイ生地)を使うのが最もオーソドックスなスタイルです。バターをしっかりと練り込んだこの生地は、焼き上がるとサクサクとした軽い歯触りになります。店舗によってはパート・シュクレ(甘めのタルト生地)やフィユタージュ(折りパイ生地)を使う場合もあり、それぞれにザクザク、サクサク、パリパリと異なる食感を生み出します。
中に詰まったカスタードベースのアパレイユ(フラン液)は、卵、牛乳、砂糖、バニラに小麦粉やコーンスターチを加えて炊き上げたもので、一般的なカスタードクリームよりもしっかりと固めに仕上げるのが特徴です。焼成後のクリーム部分はぷるんとした弾力があり、もっちりとした食感と、舌の上でとろりと溶けるなめらかさが共存しています。日本のプリンよりも濃厚で、クリーム感が強いのが印象的です。
味わいとしては、バニラの芳醇な香り、卵と牛乳のやさしいコク、バターの風味が三位一体となった素朴ながらもリッチな味です。表面についたこんがりとした焼き色がほのかな香ばしさを加え、全体の味に奥行きを持たせています。甘さは控えめなものから、しっかり甘いものまで店やレシピによって幅がありますが、日本の店舗では日本人の好みに合わせてやや甘さ控えめに仕上げる傾向があります。
また、フランは食べるタイミングによって食感が変化するのも楽しみのひとつです。焼きたての温かい状態ではクリームがふんわりとやわらかく、生地もほろほろと崩れるような食感です。常温まで冷めるとクリームが落ち着いてカットしやすくなり、冷蔵庫で冷やすとクリームはさらにしっかりとし、プルプルとした弾力のある食感が際立ちます。「焼きたて」「常温」「冷蔵」の三段階でそれぞれ異なる味わいが楽しめるのは、フランならではの魅力です。
どんな場面やどんな人におすすめ
フランは、日常のおやつから特別な手土産まで、幅広い場面で活躍するお菓子です。
まず、フランスの伝統菓子やヨーロッパの食文化に興味がある方には格好のお菓子です。古代ローマに起源を持つ歴史あるスイーツを味わうことで、ヨーロッパの食の奥深さに触れることができます。
カスタードクリーム好きの方、プリン好きの方にも強くおすすめします。フランはいわば「焼きプリンをタルトに詰め込んだ」ようなお菓子であり、カスタードのコクとバニラの香りを存分に味わえます。
素朴で飾り気のない見た目ながら、味わいはしっかりとしているため、甘すぎるスイーツが苦手な方にも向いています。小さなお子様からお年寄りまで年齢を問わず親しみやすい味わいです。
手土産としても優秀で、パケモンテのようにフランスの伝統的な三角包み(パケモンテ包み)で包装された商品は、見た目にも洗練された印象を与えます。ホールサイズを購入して持参すれば、ホームパーティーや集まりの場でカットして分け合う楽しさもあります。
さらに、お菓子作りを趣味とする方にも挑戦しがいのあるお菓子です。基本の材料は卵、牛乳、砂糖、小麦粉、バターと非常にシンプルで家庭でも作りやすい一方、シンプルゆえに素材の質や火加減が仕上がりに直結するため、腕の見せどころが多い奥深さを持っています。
材料
フランの基本的な材料は、大きく「タルト生地(パート・ブリゼ)」と「アパレイユ(フラン液)」に分かれます。
タルト生地(パート・ブリゼ)の材料は、薄力粉(約120g)、塩(2g)、グラニュー糖(10g)、無塩バター(65g、発酵バターを使うとより風味豊かになります)、全卵(15g)、冷水(10g)です。
アパレイユ(フラン液)の材料は、牛乳(250g)、卵黄(60g、約3個分)、グラニュー糖(60g)、薄力粉(25g)、無塩バター(30g)、バニラペーストまたはバニラビーンズ(小さじ1程度)です。
レシピによっては、薄力粉の代わりにコーンスターチやプードル・ア・クレーム(カスタードパウダー)を使用する場合もあります。また、クリームの濃厚さを増すために生クリームを加えるレシピや、ラム酒やオレンジフラワーウォーターで香りづけするレシピもあります。
レシピ
以下は、15〜16cmのマンケ型(深さのあるタルト型)1台分の基本的なフランのレシピです。
パート・ブリゼ(タルト生地)の作り方
下準備として、バターを1cm角程度にカットし、すべての材料を冷蔵庫で十分に冷やしておきます。フードプロセッサーに薄力粉、塩、グラニュー糖を入れて軽く混ぜ合わせ、冷やしたバターを加えてサラサラの粒状になるまで撹拌します。全卵と冷水を合わせて加え、生地がひとかたまりになるまで短く小刻みに撹拌します。生地をラップに包み、冷蔵庫で3時間から一晩休ませます。
休ませた生地を3mmの厚さにのばし、冷蔵庫で30分間以上冷やしてから型に敷き込みます。パート・ブリゼは縮みやすいため、生地を引っ張らず、底に押し込むようにして敷くのがポイントです。型に敷き込んだら再び冷蔵庫で30分間以上冷やします。はみ出た生地をナイフで切り落とし、底面にフォークなどでピケ(穴あけ)を施し、タルトストーン(重石)をのせて190℃に予熱したオーブンで20分間焼きます。ストーンを外してさらに10分間空焼きし、きつね色に焼き上げます。
アパレイユ(フラン液)の作り方
ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れて白っぽくなるまでよく混ぜ、薄力粉を加えてさらに混ぜます。鍋で牛乳を沸騰直前まで温め、卵黄のボウルに少しずつ注ぎながら混ぜ合わせます。茶こしでこしながら鍋に戻し、中火にかけて絶えずかき混ぜながら炊いていきます。最初はもったりと重くなりますが、さらに加熱を続けるととろりとなめらかに緩んできます。このタイミングで火を止め、バターとバニラペーストを加えて混ぜ合わせます。
仕上げ・焼成
空焼きしたパート・ブリゼの中に、出来上がったアパレイユをすべて流し入れます。180℃のオーブンで約30分間、表面においしそうな焼き色がつくまで焼き上げます。焼き上がったら型のまま取り出し、常温で冷まします。アパレイユがカットできる程度まで冷めたところが食べ頃です。冷蔵庫で冷やしてもまた異なる食感が楽しめます。
販売温度帯
フランの販売温度帯は主に常温と冷蔵の2つです。焼きたてを提供する店舗では常温の状態でそのまま販売するケースがあります。一方、多くのパティスリーやブーランジュリーでは、冷蔵ショーケースに入れて販売するのが一般的です。パケモンテでは「当日は常温でのお持ち歩きと保管が可能、翌日以降は冷蔵庫で保管」という案内がされています。オンラインショップでの販売は冷蔵便が基本です。
主な流通形態
フランの主な流通形態は、パティスリーやブーランジュリーの店頭での対面販売が中心です。フランスでは大きなホールサイズ(直径24cm程度)で焼き上げ、三角形や長方形にカットして1ピースずつ販売するスタイルが伝統的です。日本では、カット売りのほか、個食サイズ(直径9cm前後の円筒型など)で1個ずつ包装して販売する形態も増えています。
百貨店のスイーツフロアでの販売も行われており、フレデリック・カッセルの銀座三越店のようにホールサイズでの販売を行う店舗もあります。一部の店舗ではオンラインショップでの通販対応もあり、冷蔵便で全国に配送するケースも見られます。手土産として使いやすいよう、専用の箱や包装紙でギフト対応する店舗も多くなっています。
価格帯
フランの価格帯は、販売形態や店舗のグレードによって幅があります。
カットピース(1人分)であれば、ブーランジュリーやカジュアルなパティスリーで350円〜500円程度が目安です。専門店や有名パティシエのブランドでは1ピースあたり500円〜1,200円程度です。ホールサイズ(12cm〜24cm程度)の場合は2,000円〜4,000円程度が一般的な価格帯です。
家庭で手作りする場合は、基本材料が卵、牛乳、砂糖、小麦粉、バターとシンプルなため、1台あたり数百円程度で作ることができ、非常にコストパフォーマンスに優れたお菓子と言えます。
日持ち
フランはカスタードクリームを使用した焼き菓子であるため、一般的な焼き菓子(クッキーやフィナンシェなど)と比べると日持ちは短めです。
常温では当日中の消費が推奨されます。冷蔵保存の場合は製造日を含めて2〜3日が消費の目安です。フランのおいしさのピークは、焼き上がり直後から翌日にかけてと言われており、特にフランスのパン職人の間では「焼きたてよりも翌日がおいしい」という見方もあります。翌日はアパレイユが生地となじみ、全体的にしっとりとまとまった味わいになるためです。
冷凍保存も可能で、ラップでしっかりと包んでから密閉袋に入れれば2〜3週間程度保存できます。解凍は冷蔵庫で自然解凍するか、常温に1.5時間程度置いてから食べるのがよいでしょう。ただし、解凍後はタルト生地のサクサク感が多少損なわれる場合があります。
アレンジ・バリエーション
フランはシンプルな構成であるがゆえに、アレンジの幅が非常に広いお菓子です。
味のバリエーション
チョコレートフランです。アパレイユにクーベルチュールチョコレートやココアパウダーを加えることで、濃厚なショコラフランに仕上がります。パケモンテではクラフトチョコレートブランド「Minimal」のチョコレートを使用したフランを限定販売して話題になりました。
カフェオレフラン
アパレイユにエスプレッソコーヒーを加えたもので、Goûterの「クレームフラン カフェオレ」のようにコーヒーの香りが豊かな大人向けの味わいになります。
和素材を使ったアレンジ
抹茶フランはアパレイユに抹茶パウダーを混ぜ込んだもの、ほうじ茶フランはほうじ茶を牛乳で煮出してからアパレイユに使うもの、黒糖フランはグラニュー糖を黒糖に置き換えたものなど、日本の食文化と融合したバリエーションが各店舗で展開されています。
季節のフルーツを使ったフラン
プラムやアプリコット、洋梨、りんごなどのフルーツをアパレイユの上にのせて焼き込むスタイルは、フランスの家庭でも古くから親しまれています。
セイボリー(食事系)フラン
パケモンテではちぢみほうれん草やバターナッツかぼちゃなど、長野県産の野菜を使ったフランを販売しており、おやつとしてだけでなく軽食やワインのお供としても楽しめる新しいスタイルを提案しています。
生地のバリエーション
伝統的なパート・ブリゼに加えて、折りパイ生地(フィユタージュ)を使ったタイプ、サブレ生地を使ったタイプなどがあります。Goûterの「クロッフラン」は、クロワッサン生地の中にフランのクリームを詰めた斬新なアレンジで、日本のクリームパンからヒントを得た独創的な一品です。
生クリーム比率を上げた超リッチタイプ、ルヴァン種(天然酵母)を加えた小麦の香りが際立つタイプ、さらに厚さ4cm以上の「分厚いフラン」など、パティシエの個性が光る多彩なフランが次々と登場しており、今後もさらなる進化が期待されます。
