目次
用語名称(日本語、外国語)
多糖類(たとうるい)
英語:Polysaccharide(ポリサッカライド)
意味
多糖類は、単糖(グルコースなどの基本的な糖の単位)が10個以上、多いものでは数千個つながってできた高分子化合物です。単糖同士が直鎖状に並んだり、枝分かれしたりする構造を取ります。
代表的な例として、植物のエネルギー貯蔵物質であるデンプン(アミロースとアミロペクチン)、構造を支えるセルロース、果物に含まれるペクチン、海藻由来のカラギーナンやアルギン酸、微生物が作るキサンタンガムなどがあります。
これらは甘みがほとんどなく、水に溶けやすい性質を持つものが多く、食品では水分を保持したり、粘り気や弾力を与えたりする働きをします。消化されやすいもの(デンプンなど)と、食物繊維としてほとんど消化されないもの(セルロースなど)に分けられます。
多糖類は分子が大きいため、体内でゆっくり分解される傾向があり、血糖値の上昇が比較的穏やかになる特徴もあります。
お菓子作りでは、食感の調整や製品の形を保つために欠かせない成分です。
用語を使う場面・対象となる食品
お菓子製造では、多糖類を増粘剤、ゲル化剤、安定剤として活用します。
主な役割は、液体にとろみをつけたり、ゼリー状に固めたり、乾燥を防いだりすることです。
具体的な例は次の通りです。
- ゼリーやグミ、プリン:ペクチン(果物由来)、寒天(海藻由来)、カラギーナン、ジェランガムなどで弾力やなめらかな食感を作り出します。果物の酸と糖分を組み合わせるとゲル化しやすく、ジャムやフルーツゼリーに適しています。
- キャンディやマシュマロ:デンプンやペクチンを使って柔らかさを保ち、形を安定させます。
- ケーキや焼き菓子:デンプン(コーンスターチなど)で生地の柔らかさや保湿性を高め、クリームの安定にも使われます。
- ソースやフィリング:キサンタンガムやグアーガムでとろみを付け、分離を防ぎます。
- 和菓子(羊羹、餡など):寒天やデンプンで固さやつやを調整します。
また、冷凍菓子や介護食では離水防止や食感維持に役立ちます。
これらの多糖類は天然由来のものが多く、適切な量で使用すれば安全性が高いとされています。
実際の製品では「増粘多糖類」として一括表示される場合が一般的です。
多糖類のおかげで、お菓子はただ甘いだけでなく、さまざまな食感を楽しめるようになっています。
たとえば、ぷるぷるしたゼリーやもちもちしたグミは、多糖類のネットワーク構造が水分を閉じ込めることで生まれます。

